ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

トマ・ピケティ 「21世紀の資本」

 話題になっていたので、所得格差を扱ったトマ・ピケティの著書「21世紀の資本」を購入してしまった。ヒマだったのでとりあえず読み始めたけれど、なかなか頭に入らない。要点をメモしながら、どうにか第一章まで読んだ。続きはまた明日。

21世紀の資本

21世紀の資本

トマ・ピケティ 「21世紀の資本」 第一章<所得と産出>のメモ


国民所得=国内産出+外国からの純収入


 国民所得:ある国で住民たちに提供されているその年のすべての所得の総和


 GDP: ある国の国境内で、その年に生産された財やサービスの総量


 国内産出:GDPから減価償却(GDPの1割強程度)を減じたもの


世界総所得=世界総産出


国民所得=資本所得+労働所得


資本:企業や政府機関が使う、各種の不動産、金融資産、専門資産
   (工場、インフラ、機械、特許)
   個人が保有できる各種の財産も含む
   (「人的資本(ある人の労働力、技能、訓練、能力など)」は除く)

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国富=民間財産+公的財産


 国富:ある国でその時に政府が所有しているものすべて(市場取引可能なもの)
    の総市場価値


    非金融資産(土地、住宅、商業在庫、他の建物、機械、インフラ、特許、
    その他の直接所有されている専門資産)と金融資産(銀行預金、ミューチャール・
    ファンド、債券、株式、各種金融投資、保険、年金基金等々)から金融債務(負債)の
    総額を引いたものの合計。


 民間財産:民間個人の資産と負債


  公的財産:政府や各種政府的存在(町、社会保障機関など)が保有する資産や負債

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国富=国内資本+純外国資本


 国内資本:当該国の国境内にある資本ストック(建物、企業など)の価値


 純外国資本:その国が他の世界に対して持つポジション
       その国の市民が外国に持っている資産とその国の中で他国の市民が
       所有している資産との差

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β=資本/所得比率


 所得:フロー。ある期間(通常1年)の間に生産され分配された財の量に対応する。


 資本:ストック。ある時点で所有されている富の総額(総財産)に対応する。
    それまでのあらゆる年月の間に占有または蓄積された富からやってくる。


 ある国の資本ストックを測る方法は、そのストックを年間の所得フローで割ること
 (β=資本/所得比率が出る)。
 ある国の総資本ストックが国民所得6年分に相当するならβ=6(or 600%)と書く。
 今日の先進国では、βはだいたい5から6程度。資本ストックはほとんどが民間資本。
 βは日本とイタリアでは6以上、米国とドイツでは5以下。


 資本ストックは、「住宅資本(住居)」と「企業や政府が使う物的資本(株式、債券、
 貯蓄、その他の投資)」の概ね二つの部分にほぼ等分できる

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資本主義の第一基本法則(資本ストックを、資本からの所得フローと結びつけるもの)


資本/所得比率βは、国民所得の中で資本からの所得の占める割合(α)と単純な関係を
もち、次式で表される。


α=r×β


 α:国民所得の中で資本からの所得の占める割合


 r:資本収益率
    1年にわたる資本からの収益を、その法的な形態(利潤、賃料、配当、利子、
    ロイヤルティ、キャピタル・ゲイン等々)によらず、その投資された資本の
    価値にたいする比率として表すもの。
    収益率は投資の種類により大きく変わる。株式の平均長期収益率は、多くの国で
    7−8%。不動産、債券投資は3−4%。


 β:資本/所得比率


 例)β=600%、r=5%であれば、α=r×β=30%となる。
   ⇒国富が国民所得6年分で、資本収益率が年5%なら、国民所得における
    資本のシェアは30%ということ。

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世界の格差(最高は最低の10〜20倍高い)


月額所得:150−250ユーロ(サブサハラ・アフリカ、インド)
     600−800ユーロ(世界平均、中国)
     2500−3000ユーロ(西欧、北米、日本)