今日は第五章「漢字とカナの心理」を読んだ。
- 作者: 本多勝一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 1982/01/14
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本多勝一 「日本語の作文技術」
第五章 <漢字とカナの心理> メモ
1.漢字とカナ
・漢字ばかりでもカナばかりでもわかりにくい。
・同じような形の字ばかり続くとわかりにくい。
・漢字とカナを併用するとわかりやすいのは、視覚としての言葉の「まとまり」が
絵画化されるため。
・どんな時に漢字を使い、どういう時に使うべきでないかは、置かれた状況により異なる。
・前後に漢字がつづけばカナとし、ひらがなが続けば漢字とする。
例文1:その結果今腸内発酵が盛んになった。
例文2:その結果いま腸内発酵が盛んになった。
例文3:閣下がほんのいまおならをなさいました。
例文4:閣下がほんの今おならをなさいました。
・例文2、例文4がわかりやすい。
2.送りがな
・送りがなは、各自の趣味の問題。
・唯一可能な法則化は、語尾変化可能な部分以下をすべて送りがなにすること。
・「終る」は「おえる」とも変化するため「終わる」とする。
・送りかたを統一する
3.「わかち書き」のための読点(テン)
・わかち書きという物理学的なテンが、論理としてのテンを侵略し、統辞上で重大な破たんを
もたらすことがある。⇒わかち書きを目的とするテンは一切うたないこと
・カナばかり続いて読みにくい場合は、まず漢字、次いで傍点やカタカナを考える。
・それでもダメなら、わかち書きをする。
(「明けましておめでとうございます」⇒「明けまして おめでとうございます」)