ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

トランスナショナル カレッジ オブ レックス編 「量子力学の冒険」


量子力学の冒険

量子力学の冒険

トランスナショナル カレッジ オブ レックス編 「量子力学の冒険」


第一話 <M. Planck A. Einstein 「光は何者だ!」> メモ


1.4 小箱の中には何がある

アインシュタインの「光量子仮説」

・波のエネルギーはその振幅により決まる。(波のエネルギーは振幅の二乗に比例する)

・E=nhνにより、エネルギーはhνの整数倍のとびとびの値しかとれない。

→光は波ではなく「E=nhν」というエネルギーをもった「粒」であり、nは光の粒の
”個数”を表す


1.5 光電効果

光電効果の実験:金属に振動数の大きな光を当てると電子が飛び出す現象について
調べたもの

・P.E.Aレナードによって実験され結果がまとめられた。


☆レナードの実験

・2枚の金属板を向かい合わせに置き、一方の金属板に電池のプラス、もう一方の金属板に
マイナス極を接続する。

・マイナス極側の電極へ光を当てると、電子が光のエネルギーを得て表面から飛び出し、
プラス極側の電極へ引き寄せられ、回路に電流が流れる。


・レナードは、当てる光の強さ(振幅)や色(振動数)を変え、飛び出す電子の数や、
飛び出す勢い(電子1個のエネルギー)がどう変わるかを調べた。

・電子1個の電荷が既知のため、「電子の数」は流れた電流の値からわかる。

・金属板AとBの間に電気で壁(バリヤ)を作り、電子がどの程度の壁を通り抜けられるか
で「電子1個のエネルギー」がわかる。


・実験結果

           飛び出す電子の数 飛び出す電子1個のエネルギー
光を強くする      増える      変わらない
光の振動数を大きくする 変わらない    大きくなる


光電効果を光が「波」であるとして考えてみる

・光を波と考えると、

  光の明るさ   → 波の振幅の高さ

  振動数の大きさ → 波のうねる回数


・波のエネルギーは振幅に比例するため、光を強くすれば電子1個のエネルギーが増える
はずであるが、実験結果と矛盾する。

・振動数は波の種類(色)を決めるだけでエネルギーとは無関係のはずなので、振動数が
電子のエネルギーに関わることはないはず。


☆光を「粒」として考える

・光を「粒」として考えると、光の強さ(波の場合の振幅)は「光の粒の数」で決まる。

・粒1つのエネルギーはhνと決まっているので、その数が多いほど光は強くなる。

・光の粒がたくさん飛んでくればたくさんの電子にぶつかり、「飛び出す電子の数は
増える」。


・光1粒のエネルギーはいつもhνで一定なので、光の粒の数には関係なく
「飛び出す電子1粒のエネルギーは変わらない」。

・光のエネルギーはhνなので、エネルギーの大小は振動数νによって決まる。

 →当てる光の振動数νを大きくすると飛び出す電子の数は変わらずに、電子1個の
エネルギーが大きくなる。


・ぶつかってくる光のエネルギーはE=hνであり、電子はそのエネルギーをすべて受け取り
飛び出すが、実際は物質の表面を通って飛び出すのにエネルギーpを使う。

・電子のエネルギーは、

  E=hνーp

となる。


・紫の光の場合

  紫色の振動数 ν=0.8×10^15 [1/秒]

である。プランク定数

  h=6.62×10^-27 [エルグ・秒]

なので、この場合の光のもつエネルギーEは

  E=hν=5.2×10^-12 [エルグ]

となる。実験からわかっている飛び出す電子のもつエネルギーEの数値は

  5×10^-12 [エルグ]

でほぼ一致する。