ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ファインマン物理学Ⅱ 光 熱 波動

lupoGTI2016-12-24











 朝から昼すぎまで雪が降った。午前中は年賀状の印刷と、自分の部屋の大掃除を前倒しで実施して、午後は昼寝して読書した。


ファインマン物理学〈2〉光・熱・波動

ファインマン物理学〈2〉光・熱・波動

第4章 干渉

4-1 電磁波

電荷が一直線上を、小さな振幅で上下の加速度運動をしているとき、運動の方向
とθの角度をなす方向における電場は、視線の方向に直角であり、さらに視線と
加速度を含む平面の中に含まれている。距離をrとしたとき、時刻tにおける
電場の大きさは次式となる。

   E(t)=−(qa(t−r/c)sinθ)/4πε0c^2r  (4.1)


 ここでa(t−r/c)は時刻t−r/cにおける加速度で、遅延加速度ともよば
れる。


・与えられた瞬間に空間のいろんな場所で電場がどんなふうに変わるかを調べる

・電場は電荷の加速度に関係し、遠くなればなるほどその点の電場は、ずっと前の
時刻の加速度で決定される。

・時間をすこし?tだけ増す場合、距離もわずか?r=c?tだけ増せば、
a(t−r/c)はその値を変えない。

⇒時間がたつにつれて、電場は源から外側に波として動いていく


電荷qが振動の形で上下に運動している場合
 この運動の加速度aは

   a=−ω^2x0cоsωt=a0cоsωt  (4.2)


 a0は最大の加速度−ω^2x0を表す。これを(4.1)に代入する

   E=−qsinθ(a0cоsω(t−r/c))/4πε0rc^2


4-2 輻射のエネルギー

・電場の強さは距離に逆比例する

・波のエネルギー量または電場のもつエネルギー効果は場の2乗に比例する。

・振動源の与えることのできるエネルギーが距離が遠くなるに従って減少する


・ある錐体の中を進む波について、任意の場所で単位面積を通るエネルギーの量は
rの2乗に逆比例する。

・きりとられる表面の面積はrの2乗に比例するので、与えられた錐体の中で波
からとりだせるエネルギーはどこでも同じ。

・Eの振幅が1/rに比例して変わる事実は、途中でなくならず、それが進むに
つれてだんだん大きな面積に拡がるエネルギーの流れであることと同じ


4-3 正弦波

・場所rを固定し、電場を時間の関数tとしてみる。
 これは角振動数ωで振動する。

 角振動数ω:位相の時間に対する変化の割合

 周期:T=2π/ω


・時間tを固定し、波を距離rの関数としてみる。

 電場E~は場所が変わるにつれて振動する。

 波数k:距離に対する位相の変化の割合(1メートルの間の位相角の変化)

 波長λ:空間の周期 λ=2π/


・位相の距離に対する変化の割合

   φ=ω(t−r/c)


 を位相とすれば、これを距離rで偏微分すると変化の割合∂φ/∂rは

   |∂φ/∂r|=k=ω/c


   λ=ct0、 λν=c、 ω=ck、 ωλ=2πc


・1/rの項に比べて他の項がλ/r程度小さければ無視できるようになる


4-4 二つの双極振動子

・二つの振動子の影響を組み合わせるのに必要な数学

・二つの振動子は南‐北方向に半波長だけ離れていて、同じ位相で一緒に振動
しているとする。これをゼロ位相とする。

・輻射の強さを知りたい

・強さは、電場が1秒間に運ぶエネルギー量で、これは電場の2乗を時間平均した
ものに比例する。


・位相が合っている方向では、電場は一つの振動子からの場合に比して2倍
になり、この場合の強さは振動子が一つのときの強さに比べて4倍になる。

・位相がずれている方向では、強さが2倍、0倍等となる。


・アンテナの位置や位相について工夫すれば、電波のパワーをすべて1方向に
送ることができる。


4-5 干渉の数学

・二つの振動子の位相がαだけ異なり、それらの強さA1、A2も等しくない
一般的な場合、二つの波源の全体としての効果を知るには、同じ振動数だが位相の
ちがう二つの余弦関数を加えなければならない。この位相差を知ることが重要。

・距離の差による遅れからの部分と、振動子に固有の造りつけの位相による部分
からできている。

・数学的には二つの波A1cоs(ωt+φ1)とA2cоs(ωt+φ2)の和Rを
求めることになる。

   R=A[cоs(ωt+φ1)+2cоs(ωt+φ2)]


   R=2Acоs((φ1−φ2)/2)cоs(ωt+φ1/2+φ2/2)


・新しい振幅ARをもち(合成振幅)、同じ振動数でt=0の位相がφR(合成位相)
の振動する波が出現する。

 合成振幅は次式となる。

   AR=2Acos((φ1−φ2)/2)


 合成位相は二つの振動のt=0における位相の平均となる。


・二つの効果の和が、一方のものだけを受けたときの強さA1^2と、もう一方の
ものだけのときの強さA2^2と、さらにある補正を加えたものに等しくなる。
この補正項を「干渉効果」とよぶ。


・二つの振動子が同じ振幅をもち、ある距離dだけ離れており、固有の振動にαの
位相差があるとする。この場合、東西線から角度θだけずれた方向における強さ
はどうなるか。

・距離の差による位相の差は(2πdsinθ)/λとなり、振動しのタイミングに
よる位相差αが加わるので、到着の際の位相差は次式となる。

   φ2−φ1=α+(2πdsinθ)/λ