ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ファインマン物理学Ⅱ 光 熱 波動

 団地のどんど焼きのお手伝いがあって、まとまった時間がとれなかったので走りに行かずに終わった。明日は天候が微妙だな。


ファインマン物理学〈2〉光・熱・波動

ファインマン物理学〈2〉光・熱・波動

第7章 輻射減衰 光の散乱

7-1 輻射抵抗

・輻射の進む方向に垂直にとった面上の単位面積を単位時間に通過するエネルギー
Pは

   P=εoc<E^2>    (7.1)


となる。

・振動する電荷はどんなものでもエネルギーを輻射する。


・駆動されたアンテナはエネルギーを輻射し、駆動する回路に対してアンテナは
抵抗のような働きをする。

・ふつうの抵抗では失われたエネルギーは熱になり、アンテナの場合は失われた
エネルギーは空間に出て行く。

・アンテナは抵抗をもつ発振器のような役割をもつ。
・アンテナがうまくつくられていると、インダクタンスやキャパシタンスが非常に
小さい純抵抗のうようなものになり、この抵抗を輻射抵抗という。


・パワーがアンテナに移る平均の割合は、電流の2乗平均に抵抗をかけたもの。
・輻射されるパワーと<I^2>との間の比例係数が輻射抵抗。


・アンテナの一部で動く電荷によって作られる電場が、アンテナの他の部分で動く
電荷に作用を及ぼす。


7-2 エネルギーの輻射の割合

・加速度をもつ電荷によって輻射される全エネルギーを計算する。

・真空のインピーダンス:1/εoc=377Ω


 θ方向に進む輻射の1m^2辺りのパワーSは次式となる。

   S=q^2a'^2sin^2θ/(16π^2εor^2c^3)    (7.2)


 小さな角?θの間に流れる量を求めるために面積をかける。
 球面上で切り取られる面積で、半径をr、環状部分の幅rdθ、円の半径
rsinθ、円周の長さが2πrsinθになる。球面上の小部分の面積dAは

   dA=2πr^2sinθdθ      (7.3)


である。

 (7.2)と上式より、

   P=∫SdA=(q^2a'^2/8πεoc^3)∫[0→π]sin^3θdθ (7.4)


     =q^2a'^2/(6πεoc^3)   (7.5)


 電荷の変位xが振動し、その加速度αが−ω^2xoe^iωtで与えられるとき

   <a'^2>=ω^4xo^2/2


 したがって

   P=q^2ω^4xo^2/(12πεoc^3)   (7.6)


7-3 輻射減衰

・振動体のQ値は、任意の時刻における振動体のもつ全エネルギーを、位相1
ラジアンの変化に対するエネルギーの損失量で割ったもの。

   Q=−W/dW/dφ


 であり、dW/dφ=dW/dt/dφ/dt=dW/dt/ωの関係を用いて
書き換えると

   Q=−ωW/dW/dt     (7.8)


となる。


・振動体のエネルギーW

   W=mω^2xo^2/2       (7.9)


固有振動数ωo、mとして電子の質量meを使い、(7.8)に(7.9)と(7.6)を代入する
と次式となる。

   1/Q=4πe^2/3λmec^2    (7.10)


7-4 独立な波源

・いかなる場合に干渉がおこらないか。

・ある場所で位相が急激に変化する領域について平均すれば干渉は起こらない

・位相のずれが平均されてしまうような状況では干渉は起こらない

・光源が二つだけでなく、たくさんある場合。


7-5 光の散乱

・あらゆる方向に散乱する光の全体の量を計算する

   P=(qe^2ω^4/12πεoc^3)・qe^2Eo^2/me^2(ω^2−ωo^2)^2


    =(εocEo^2/2)(8πro^2/3)・ω^4/(ω^2−ωo^2)^2 (7.17)


・散乱される全エネルギーは入射電場の2乗に比例する。


・入射光がどんな割合で散乱されるか。

 面積σを通過するエネルギーの総量は入射光の強さとσに比例する。

   P=(εocEo^2/2)σ     (7.18)


 原子はある幾何学的な面積に入る量の全部を散乱する

   単位時間に散乱されるエネルギー/単位時間に単位面積中に入るエネルギー


 この面積に突き当たる全エネルギーがあらゆる方向にとび出すものならば、
 それが原子によって散乱されるエネルギーの量になる。

 この面積を散乱の断面積という。


 それだけ多くのエネルギーが出ていくのを説明するために、入射ビームがどれだ
けの断面積につきあたらなければならないかを示す。

   σs=(8πro^2/3)ω^4/(ω^2−ωo^2)^2   (7.19)


・ωo=0の完全に自由な場合、振動数ωは消し合って断面積は一定になる。

 ⇒トムスン散乱の断面積


・空気中の光の場合、分母のω^2を無視でき、散乱は振動数の4乗に比例する。

・振動数が2倍になると散乱光の強さは16倍になり、赤い端の光に比して2倍の
振動数をもつ青い光は、赤い光より強く散乱される(青空が見られる理由)。



・原子の塊は、1個の原子に比べてずっと多くのエネルギーを輻射、散乱する。
・二つの原子がすぐそばにある場合、散乱によって強さを増すようなコヒーレント
な干渉が起こる。