- 作者: ファインマン,富山小太郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/02/07
- メディア: 単行本
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第11章 色の感覚 メモ
11-1 色の感覚
・われわれが対象を見る場合、人なり物なりを見る。
・脳はわれわれの見るものを解釈する。
・視覚は見るものの各部分からくる情報を総合する特質をもっている。
・初歩の段階において、眼の各部分からの情報の蓄積が行われる。
・光の感覚は音楽における和音のような単純な混合とはちがった過程によるもの。
・眼は脳と似た組織になっており、”脳は外界を調べる手段を開発した”
・眼は脳の一部。
・色のある程度の分析が眼において行われている。
・光があり、計算をする3層の細胞があり、それから計算結果が視神経を通して
伝達される。
11-2 眼の生理学
・網膜は脳の表皮にそっくり
・光の作用をうける層、1個または数個の盲目細胞から情報を集める中間層は第三
層へ情報を送り、脳に運ぶ
・光に焦点を結ばせる仕事は、主として角膜の役目。
・光は角膜とレンズの系により網膜上に集められる。
・レンズは固くなったり緩くなったりして、焦点を変えていろいろに調節する。
・光の総量を調節するのは虹彩であり、人により褐色、青、黒だったりする。
・光の量が増減するれば虹彩は閉じたり開いたりする。
・神経系からでてくる情報のうち大部分は二つの束の一方に流れ、それから脳に
送られる。
・間脳は平均の光量を測り、虹彩を調節し、レンズを修正する。
・両眼からの神経線維がそれぞれ脳の反対側に送られる。
・両眼の情報を一緒にまとめ、見られるものがどれほど遠くにあるかを知らせる
やりかた⇒両眼視系
・視神経系は発生時点ですでに相当程度は配線済
11-3 桿細胞
・桿細胞は平面構造のものがいくつも重なり合っており、ロドプシン(視紅)
という物質を含む。・ロドプシンは色素で、レチネンと呼ばれる特殊の原子群を含む大きな蛋白質。
・レチネンは光吸収の主な原因となっている。
・レチネンは側鎖に沿って二重結合が交互に現れる構造で、人間が細胞内で作る
ことができず、ヴィタミンAから補給する。
11-4 昆虫の複眼
・蜜蜂の眼は、人間の眼よりもスペクトルのさらに広領域に感じ、紫外線まで
見ることができる。
・蜜蜂は直接太陽を見ずに太陽の方向を知ることが出来る。
・光の偏りに敏感なため。