ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ファインマン物理学Ⅳ 電磁波と物性

ファインマン物理学〈4〉電磁波と物性

ファインマン物理学〈4〉電磁波と物性

第4章 電磁気学の相対論的記述 メモ

4-1 4元ベクトル

・我々が一様な速度で動いても、物理学の法則は変化しない。
・座標系Sに対してx方向に一様な速さvで動いている座標系S'があるとき、
 これら2組の座標系の間の空間と時間との関係はローレンツ変換

   t'=t−vx/√(1−v^2)、 y'=y、

                          (4.1)
   x'=x−vt/√(1−v^2)、 z'=z


 で与えられる。

・物理学の法則は、ローレンツ変換を行った新しい法則が、それを行う前の形と
全く同一にみえるようなものでなければならない。


・3次元のベクトル解析における重要な量と演算

 ベクトルの定義  :A~=(Ax、Ay、Az)
 スカラー積    :A~・B~
 微分ベクトル演算子:∇~
 勾配(grad) :∇~φ
 発散(div)  :∇~・A~
 ラプラシアン   :∇~・∇~=∇^2
 ベクトル積    :A~×B~
 回転(curl) :∇~×A~


・4元ベクトルをauと書いて、4個の数の集まり(at、ax、ay、az)を意味する
ものとする。


・速度4元ベクトルは次式で定義される。

   ut=1/√(1−v^2)、 uy=vy/√(1−v^2)
                            (4.5)

   ux=vx/√(1−v^2)、 uz=vz/√(1−v^2)


4-2 スカラー

・3次元のr^2に類似の4次元の量は

   t^2−x^2−y^2−z^2


・4元ベクトルauの”長さ”の2乗

   at'^2−ax'^2−ay'^2−az'^2=at^2−ax^2−ay^2−az^2


スカラー積aubu

   aubu=atbt−axbx−ayby−azbz     (4.7)


      =atbt−a~・b~


ローレンツ変換に対するスカラー積の不変性

   au'bu'=aubu


・4次元的長さの2乗はauauあるいは

   auau=at^2−ax^2−ay^2−az^2=at^2−a~・a~   (4.8)


 と書ける。この量をau^2、

   au^2=auau


 と書くと都合がよい。


4-3 4次元の勾配

・4次元の勾配演算子

   ∇u=(∂/∂t、−∇)=(∂/∂t、−∂/∂x、−∂/∂y、−∂/∂z)

                                  (4.16)


・4元ベクトルbu=(bu、b~)の発散は∇uとbuのスカラー積で定義される。

   ∇ubu=(∂/∂t)bt-(-∂/∂x)bx-(-∂/∂y)by-(-∂/∂z)bz


       =(∂/∂t)bt+∇~・b~      (4.17)


・3次元の勾配演算子∇uのそれ自身とのスカラー

   ∇^2=∇~・∇~=∂^2/∂x^2+∂^2/∂y^2+∂^2/∂z^2


・4次元

   ∇u∇u=(∂/∂t)(∂/∂t)−(-∂/∂x)(-∂/∂x)

        −(-∂/∂y)(-∂/∂y)−(-∂/∂z)(-∂/∂z)


      =∂^2/∂t^2−∇^2


・グランベール演算子

   □^2=∇u∇u=∂^2/∂t^2−∇^2      (4.20)