独立型小電力ソーラー発電システムを作ろう
<第五回> -インバータについて調べてみる -
概要
思い付きで小電力のソーラー発電システムを作ることにして、これまでにシステム構成と自宅にある家電製品の消費電力、ソーラーパネル、バッテリーについて調べた。
1.第五回の目的
独立系太陽光発電に適したインバータについて調べる。
2.インバータ
・検討中の省電力発電システムの負荷は、AC100V入力の家電製品なので、バッテリのDC電圧出力を交流のAC100Vに変換する必要がある。
⇒直流電圧を交流に変換するインバータ電源が必要
・ちなみに、「インバータ」とは、直流または交流から、周波数の異なる交流を発生させる(逆変換する)電源回路、またはその回路を持つ装置のこと。
・いちおう電源屋のはしくれのはしくれだけど、インバータを自作するところまでやる気がないので、市販の製品を使用することにする。
・下記サイトにインバータ選定時の注意点等が記載されていたので抜粋する。
2.1 インバータの出力波形
・インバータの出力波形には以下の三つがある。
①正弦波
②疑似正弦波
③矩形波
・密林などで普通に購入できるインバータでも、①の正弦波のものが出回っているので、それを使用しておけば問題なし。
2.2 インバータの定格出力
・様々な出力のインバータがあり、実際の負荷に対してインバータの出力に余裕を持たせて選定する。
2.3 インバータの選定法
・インバータの出力は、負荷の消費電力に対して余裕を持たせて選定する。
<インバーターの定格出力数≒使える電気製品の消費電力量>
・バッテリ容量は、負荷の使用時間に対して余裕を持たせて選定する。
サブバッテリーの容量≒電気製品を動かせる時間的長さ
2.4 突入電流
・モーター使用機器(電動工具、冷蔵庫、掃除機)などは定格消費電力の2~3倍の突入電流が発生する場合があり、インバータ出力に余裕を持たせる必要がある。
・今回の負荷はノートPCやLEDスタンドなので関係なし。
3.実際のインバータの諸特性
・密林で見つけた300W 正弦波出力インバータの諸特性を表3-1に示す。
表3-1 300W 正弦波出力 インバータの諸特性
入力電圧 | 9.5-16VDC(定格入 力電圧:12VDC) |
出力電圧 | 100VAC、55Hz |
出力波形 | 正弦波(歪み率<3%) |
定格出力 | 300W |
サージパワー | 600W |
USB出力ポート | 5VDC、2.4A×2(総電流4.8A) |
無負荷電流 | 0.3A |
ケース | アルミ製 |
保護機能 | 過電圧保護・低電圧保護・過負荷保護・短絡保護・過熱保護 |
・上の表のインバータの効率は掲載されていないけれど、別メーカのインバータの効率特性のグラフを参考にすると、負荷率に依存して75%~90%の間くらいか。
・最大効率が得られるのは負荷率:60~100%辺り、負荷率が50%より下がるにつれて、効率も75%程度へ向けて低下するようだ。
・各種保護機能も付いていて、ちゃんと働くのか分からないけど一応安心だ。
4.次回の課題
次回は充電コントローラについて調べてみたい。