独立型小電力ソーラー発電システムを作ろう
<第十回> -ソーラー発電システムの組み立て、運用開始-
概要
思い付きで小電力のソーラー発電システムを作ることにして、これまでにシステム構成と使用機器の消費電力、システム構成部品について調査・設計を行い、主要部品と設置用の部品を入手した。
1.第十回の目的
前回までで必要な部品を全て入手したので、ソーラーパネルシステムを組み立て、運用を開始する。
2.ソーラーパネルの設置
・最初にソーラーパネル架台のブラケットをパネルに取り付けた。
・架台だけでは不安なので、コンクリートの置き基礎に固定した。
・置き基礎に付属のボルトのサイズがでかくて(付属ボルト:M10、ブラケット側の穴:M6)、若干工夫が必要だったけど、とりあえず固定できた。
・ソーラーパネルからの配線の引き込みは、壁に穴を開けるのが面倒だったので、換気口から屋内へ通した。
3. 屋内配線
・ソーラーパネルからの配線を充電コントローラに、充電コントローラの出力をバッテリーに接続した。
・充電コントローラの取説に、充電コントローラの負荷には、インバータのような入力容量の大きな機器を接続してくれるなと書いてあったので、インバータはバッテリーの出力に直結した。
・上記により、最終的には図10-1の構成になった。
図10-1 独立型ソーラー発電システムの最終構成
・バッテリーや配線類はコンテナに収容することにした。
・当初、インバータはコンテナの外で使用するつもりだったけれど、頻繁にファンが動いて少しうるさいので、中に入れることにした。
・熱がこもるのを避けるため、適当に空気穴をあけた。
・電圧モニタ用の電圧計は適当に穴をあけて、側面に固定した(仕事がいい加減なので、斜めっているけど、気にしない、気にしない...)。
・充電コントローラ―は、表示が見づらくなるけれど、コンテナの中に入れた。
・コンテナの左端にインバータ、右端にバッテリーを配置し、その間のコンテナ壁面に充電コントローラーをマジックテープで固定した。
・ソーラーパネルからのケーブルは結構固いので、結束バンドベースを使い、2箇所でコンテナ内に固定した。
4. 運用開始
・下の写真は日中の運用状態。
・左側の電圧がソーラーパネル電圧、右側がバッテリー電圧、その下の白い箱型のものがインバータの出力電力(負荷側の消費電力)。
(緑の表示は電流で、測定していないので0表示)
・下の写真は夜の運用状態(夜はソーラーパネルが発電しないのと、充電コントローラにバッテリーからソーラーパネルへの逆流防止のダイオードが入っているので、ソーラーパネル電圧は0V)。
・1ヶ月弱ほど運用してみたところでは、平日の会社から帰宅してからの数時間の運用でバッテリー容量が足りなくなるようなことはない(使用しているのは、ノートPC、LED電気スタンド、ミニコンポ)。
・土、日は平日よりも機器の使用時間が長いため、一日中雨や曇りだと、かなりバッテリー電圧が低下してしまうことがある。
・月曜日に一日中天気が悪いと、土、日に消費した分が戻りきらないこともある。
・長期の休みになると、おそらくバッテリーの容量不足になると思われるけれど、平日の使用では特に問題なく、概ね設計どおりの感じだ(定量的に測定していないので、適当な評価だけど)。
5. 次回の課題
・ソーラーパネルがどの程度発電しているのか、年間を通してログをとってみたい。
・ログをとったところで、何の役に立つというものでもないし、ログを取ることができる計測器は結構お高いけど、面白そうだからやってみたい。
・2チャンネルのログを取れれば電力が測定できるけれど、概算で4枚諭吉程度になりそうなので、アベの10万円を充てるかな。