ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ヒトはなぜ自殺するのか:死に向かう心の科学

ジェシー・ベリング 著 鈴木幸太郎 訳  「ヒトはなぜ自殺するのか」メモ  

 

 特に自殺願望があるほうではないけれど、信毎でこの本が紹介されていて、面白そう(不謹慎?)だったので読んでみることにした。

 動物さんたちは、人間みたいにクヨクヨ悩んで自殺なんかしないようで、人間と他の動物との違いはそこら辺にもあったりするのかなと漠然と思っていて、その答えがこの本に書いてあるかどうか分からないけど、読んでみるとしよう。

 

ジェシー・ベリング著 鈴木幸太郎 訳

「ヒトはなぜ自殺するのか:死に向かう心の科学」メモ   

 

1章 無の誘惑
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【まとめ】
・世界では年間100万人が自殺していて、歴史的には、死に占める自殺の割合は、戦争や殺人を合わせたより多い。
・自殺のリスクは理想的な生活状態にあるほど高く(自分の幸せに高過ぎる基準を設けているから)、破滅状態であったことが明るみに出ず、自殺がどこからともなく起こるように見えたりする。
・絶望により感情が支配されると意志決定に歪みが生じ、状況を理性的に判断できなくなる(「自殺したいと思っている間は、自殺はするな」)。
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・世界では年間100万人が自殺している。
・未遂の人たちはその何倍もいる。
・なぜ人間が「自然に逆らって」死を急いだりするのか?
・焦点をあてるのは、身体的苦痛や病気の明白な結果ではないような自殺。


・一般集団の自殺行為の変動性の約43%は遺伝、57%が環境要因。


・自殺で亡くなった人々の大多数は、根底に社会不安をともなう精神疾患鬱病双極性障害のような)気分障害をもつ。
鬱状態にある人々の5%ほどが自殺で亡くなり、鬱でない人々の場合はその割合は0。5%程度。


<精神痛>
・本人を死に追い込む鋭く耐えがたい感情。
・自殺願望を引き起こす問題の種類は時間とともに変化する。
・精神痛は社会のなかの無数のものごとから生じる。


・自殺のリスクは理想的な生活状態にあるほど高くなる。
 それは自分の幸せに高過ぎる基準を設けているから。
・不運のなかでもっとも残酷なものは、それまで占めていた地位を失うこと。


・自殺願望があっても、必ずしも狂ったようになったり、ひどく不安定になるわけでもなく、鬱なのにそう見えないときもある。
・自殺がどこからともなく起こるように見えたりする。
→破滅状態であったことが明るみに出ず、体裁をつくろったまま墓に入ってしまうことが多いから。


・大多数のケースは、他者がいるから自殺する。
・対人的問題、こちらにとって不都合なことを相手が知っていて、こちらをどう思っているか気にしすぎている場合は、その人間を死に至らしめることがある。


・生の苦悩が死の苦痛を越えるようになる臨海点がある。


・統計的には、自分では制御不能な外的要因により死ぬよりも、意図的に自分の手により死ぬほうがはるかに多い。
・歴史的には、死に占める自殺の割合は、戦争や殺人を合わせたより多い。


・絶望により感情が支配されると、「生きるのを諦めるべきか、いつ諦めるか」を理性的に判断する能力が弱まり、意志決定に歪みが生じる。
・その時には絶望的状況から抜け出せない確信があったのに、あとから振り返ると、間違っていることがある。
・「自殺したいと思っている間は、自殺はするな」
・自殺の想念の発作が24時間以上続くことはまれ。