ジェレミー・シーゲル 「株式投資の未来」メモ
- 作者: ジェレミー・シーゲル,瑞穂のりこ
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/11/23
- メディア: 単行本
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本書には長期投資の大切さ、成長率にとらわれず妥当な株価で購入することの重要さが書かれていて、 腰を据えて長期で投資をしようとする人にはとても参考になると思う。
最後の章にはポートフォリオ戦略が書かれていたけれど、自分の拙い経験から言えば、何も考えずに全部インデックスファンドに投資でいいんじゃないかいと思う(この言葉を信じて損をしたとしても、当局は一切関知しません...。)
その理由を以下に書いておきます。
株式投資をはじめて15年程になり、最初は個別の銘柄を買っていたけれど、途中からはインデックスファンドも買い始めた。
現時点での経験から言えば、個別の銘柄を買うよりも、毎月ノーロードのインデックスファンドを購入し続けるほうが楽チンだ。
個別の銘柄にはあまり追加資金を投入していないせいもあるけど、自分の場合はインデックスファンドのリターンが、個別銘柄のリターンをはるかに上回っている。
(先月の個別銘柄のリターン:66%、インデックスファンドのリターン:116%)
株価が上がろうが、下ろうが、そんなの関係なく、とにかく一定の金額をインデックスファンドに投資し続ければ、数十年後には増えてもどってくるはず(株価が下がったときに投資金額を増やし、株高のときは減らすのが理想)。
インデックスファンドへの投資は、特に難しいことは何もなく、長期投資の高リータン・底リスクの可能性を信じ続けることができれば、こんなに楽な投資はないと思う。(リーマンショックのような強烈な下げのときには、リターンは惨憺たる状態になるけれど、そこで売ってしまうのは絶対にダメ。とにかく未来を信じて保有し続ける、これが大事)
第5部 ポートフォリオ戦略
第16章 世界市場と国際ポートフォリオ
・肝心なのは、成長率が期待に対してどうだっかであり、成長率そのものの水準ではない。
・なるべく成長率が高い国に投資するのは間違い。
⇒株価が高すぎるから
・GDP成長率と株式リターンは逆相関の関係にある。
・成長率を追うだけでは、長期的に利益をもたらす戦略とはならない。
・外国株のリターンは長期的には為替変動を相殺する。
・長期的には、為替レートの動きを決めるのは2国間のインフレ格差。
・株式のリターンは、インフレ格差の影響を相殺する方向に働く。
・世界各国の株式市場の間で、リターンの相関性が高まっている。
・株式ポートフォリオの40%を国外企業に振り向ける配分が良い。
・国際的に幅広く分散投資するには、グローバル・インデックスファンドが良い。
第17章 未来に向けた戦略 D-I-V指針
・インデックス運用を株式投資のコアにすべき。
・世界の市場に連動させることが大事。
<D-I-V指針>
【配当(Dividend)】
個別銘柄の選定にあたり、持続可能なペースでキャッシュフローを生成し、それを配当として株主に還元する銘柄を選ぶ。
【国際(International)】
世界のトレンドを意識する。
世界経済の均衡が崩れ、中心は米国、欧州、日本から中国、インドをはじめ途上国へシフトする。【バリュエーション(Valuation)】
成長見通しに対してバリュエーションが適正な株を買いつづける。
IPOや人気銘柄は避ける。
個別銘柄であれ業界であれ、市場の大勢が「絶対に買い」とみているうちは、買わない。
<高配当戦略>
・株式のリターンは、企業の増益率そのものではなく、期待に対してどうだったかで決まる。
・配当を維持するかぎり、株価の下落は配当利回りの上昇を意味する。
・株価が下がるほど、投資家の保有株積み増しペースが加速する。
・株価が下がれば、リターン加速装置の魔法が働く。
<国際>
・急成長国に特化した企業の比重を高くする戦略は良くない。
・世界的に事業展開する企業はきわめて魅力的な投資先となる。
<バリュエーション>
・バリューションはいつも重要。
<セクター戦略>
・石油
・ヘルスケア、生活必需品
・「低PER」戦略
・「生き残り上位」戦略
・インデックス投資とリターン補完戦略
・株式ポートフォリオの半分を国際インデックス・ファンドに、もう半分をリターン補完戦略に充てる。
株式投資 :100%
ワールド・インデックスファンド :50%
国内株 :30%
国外株 :20%リターン補完戦略 :50%(各10~15%)
高配当戦略
グローバル戦略
セクター戦略
バリュー戦略