ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

不確実性を飼いならす:予測不能な世界を読み解く科学

イアン・スチュアート  著 徳田 功 訳  「不確実性を飼いならす」メモ  

 

イアン・スチュアート著 徳田 功訳
「不確実性を飼いならす 予測不能な世界を読み解く科学」メモ

 

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【まとめ】
・未来予測は太古からの人間の渇望で、自分や家族の安全に役立ち、自分の運命をコントロールしている安心感を与えるもの。
・ヒトの脳は信念が組み込まれた装置で、それまでの経験や自分が属する文化に基づき、妄信的に情報を判断する。
・占い述が基づく想定「大きく複雑なことを理解するには、小さく複雑なものを使い、それを真似ればいい」
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○占いと未来の予言
・占い:未来を予言したいという人間の渇望の太古からの存在を示す。
・現在:この世界がどのように不確かなのか、ある程度理解している。
・昔 :例えば地震は偶発的に起きる自然活動
    予測できないのは強大な自然の気まぐれで起きるから
    →それを引き起こすのは神
・神の力を借りれば、自然をなだめ、自然に影響を及ぼせる可能性がある。
・王族・神官が特権を握る儀式により、不確実性の一部が解消されるされた。
・これらの背後には、人間が時間に拘束されている特性がある。
 来るべき未来を意識し、その未来予測により現在の行動を計画する。
・私たちの生活は、将来起こると考えている出来事に左右される。
・未来が必ずしも予想どおりにいかないことを知っている。
・予測は自分や周囲の身を守るのに役立ち、自分の運命をコントロールしている安心感を与える。


○盲進的な脳
・信念:盲進しているため、本質的に検証不能
    検証できても、結果を無視する。
・ヒトの脳はベイズの意志決定マシンとみなせる。
・意志決定マシン:その構造に信念が組み込まれた装置
・脳は「ある事象が起こると、どれくらいの確率で他の事象が起こるか」という仮定が相互に結びついたネットワークを構成した。
・新情報に出会ったとき、それを簡単には受け入れない。
・人間の脳は、作り話と真実、嘘と真実を見分ける必要性に大きな影響を受けて進化。
・自分がすでに信じていることに基づき、新しい情報を判断する。
・この判断は本能的で、実際の証拠に照らし合わさないことも多い。
・私たちのほとんどは、自分が信じて育ってきたものに固執する。
・宗教を疫学と捉えた研究では、私たちの信念は、親、兄弟、親戚、教師、自分の属する文化の権威者から感染する。
・脳は、潜在的問題を急場しのぎで乗り切る策で溢れている。


○占いの共通するもの
・手相占いの客は、無意識のうちに正しいと思われる予測のみを選び、間違った予測は無視する。
・予言はすべて漠然として曖昧、さまざまな解釈が可能。
・手相占いを信じる者は、それが当たる証拠をいくらでも見つけることができる。
・占い術の多くは、同じ想定に基づいている。
→「大きく複雑なことを理解するには、小さく複雑なものを使い、それを真似ればいい」