ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

不確実性を飼いならす:予測不能な世界を読み解く科学

イアン・スチュアート  著 徳田 功 訳  「不確実性を飼いならす」メモ  

 

イアン・スチュアート著 徳田 功訳
「不確実性を飼いならす 予測不能な世界を読み解く科学」メモ

 

8 あなたには確信がある?
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【まとめ】
・Fが起こったという条件の下でEが起こる条件付き確率をP(E/F)と書くと、ベイズの定理は P(E/F) = P(F/E)P(E) / P(F) となる。
ベイジアンネットワークは、対象としているすべての要素と、それらがどう影響を及ぼしあっているかを、有向グラフで図示する。
ベイズの定理の一般化により、特定の要素の起こる確率を、それ以外の事項が与えられた条件下で計算することが可能。
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★トマス・ベイズベイズの定理
・EとFを事象する。
・Fが起こったという条件の下でEが起こる条件付き確率をP(E/F)と書く。
 (Fが起こったときのEの確率)
ベイズの定理


    P(E/F) = P(F/E)P(E) / P(F)


・これは次式から導かれる


    P(E/F) = P(EかつF) / P(F)


・2番目の定式を二人の女の子の謎解きで確認する。
・スミス夫妻の二人の子供のうち、少なくとも一人は女の子である。
・全標本空間(4つの事象):「女女」、「女男」、「男女」、「男男」
 それぞれの確率:1/4
・E:「二人とも女の子」=「女女」
・F:「少なくとも一人は女の子」=「女女」、「女男」、「男女」の部分集合
 確率:3/4
・EかつFの事象は「女女」なので、事象Eと等しい。
・定式より、少なくとも一人は女の子という条件の下で、二人とも女の子の確率は


    P(E/F) = P(F/E)P(E) / P(F) = (1/4)/(3/4) = 1/3


ベイズの確率
・「任意の事象の確率とは、その事象の生起を期待して計算されるべき値と、その事象が起こった場合に期待される値との比である」
→「ある事象が起こる確率は、それが起こると考える私たちの信念の度合い」

ベイズの手順>
・事前確率:最初の信念の度合いを設定したもの
・事後確率:実験を行い、その結果を観測し、ベイズの定理を用いて計算した確率
 →より多くの情報を踏まえ改善された信念の度合い
・事後確率を新しい事前確率と解釈できる。
・2回目の実験を行えば、2番目の事後確率を得る。
・主観的方法であるが、多くの場合うまくいく。
統計学の世界は、頻度論とベイズ統計という異なるイデオロギーに分裂している。


ベイズ推論を法廷で生かすために
ベイジアンネットワークは、対象としているすべての要素と、それらが互いにどう影響を及ぼしあっているかを、有向グラフで図示する。
・グラフは矢印で結ばれた頂点の集まりで表される。
・各要素に対して一つの頂点が割り当てられ、それぞれの及ぼす影響を一つの矢印が表す。
・それぞれの矢印には数字が一つ紐付けされている。
・それは、終点の要素を条件としたとき、始点の要素が起こる条件付き確率。
ベイズの定理の一般化により、特定の要素の起こる確率を、それ以外の事項が与えられた条件下で計算することが可能。