加藤 岳生 著「ゼロから学ぶ統計力学」メモ
第1章 統計力学って何だ?
早回し全歴史を読み終えた。
複雑さの増大を軸に、ビッグバンで宇宙が始まり、星が生まれ、地球が生まれ、生命の誕生から人類の発展、そして未来までを駆け足で描いていた。
ビッグバンがなぜ起きたかは分からないし、生命がなぜ・どのように誕生したのかも未だに謎ではあるけれど、地球の生命や人類は何度も滅びそうになりながら、ここまで命をつないできた。
今この時間に意識ある生命体として生きていることは、とてつもない奇跡で幸運なことのようだ。現実の生活に追われていると、くっだらないゴタゴタにとらわれてすぐに忘れてしまうけれど、時々思い出すようにしよう。
産業革命以降、集団学習による技術革新はとてつもない速さで進み、人間活動が環境に与える悪影響も甚大になってきている。
著者の未来予測は楽観的で、地球の生物圏が死滅するまでには10億年の時間があり、さらに文明を発達させる時間は十分すぎるくらいにあると書いているけれど、その前に今の文明がコロッと滅んでしまう可能性のほうがも高そうな気がする(我々が滅んでも、また別の種がもっといい線まで行くかもしれない)。
今日の人類は、人口爆発や気候変動を乗り越えられる手立てを見つけ、それらの問題を突破できるか、それてもくっだらない対立や身勝手な消費・浪費を続けて滅んでしまうかの分岐点に立っているのかもしれない。
いったん文明が後退してもかまわないから、とにかくここで滅ぶことなく次世代にバトンを渡し続けていかないとな。
「早回し全歴史」20文字でまとめ | |||||||||||||||||||
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今 | こ | こ | に | 人 | 間 | と | し | て | 生 | き | て | い | る | の | は | 奇 | 跡 |
デイヴィッド・ベイカー 著 御立 英史 訳
「早回し全歴史」メモ
第4部 未知の時代 現在~1040年後
第12章 すべては消えて「無」になるのか?
<まとめ>
・私たちは過去138億年のどの時点よりも複雑さを増したこの時代に立ち会っていて、それは祝福すべき奇跡。
・生命圏が死滅するまでに残された時間は十分あり、宇宙の歴史を通して私たちを進化させてきたパターンが、超未来まで生き残る可能性がある。
・私たちに課せられた重大な使命は、滅びることなく21世紀を生き抜くこと。
デイヴィッド・ベイカー 著 御立 英史 訳
「早回し全歴史」メモ
第3部 文化の時代 31万5000年前~現在
第11章 人新世 人は「絶滅」に突き進んでいるのか?
<まとめ>
・工業生産に化石燃料使用することでエネルギーフローを増大させ、産業革命によりイギリスが最初の工業国になった。
・核兵器の登場で世界は相対的に平穏になり、大加速時代を迎え、1945年から2020年まで、世界の輸出は年平均6%、GDPは3%成長。
・人新世の人類はどの種よりも急速かつ劇的に地球に影響を与える存在になり、6度目の大量絶滅、気候変動を引き起こしている。
デイヴィッド・ベイカー 著 御立 英史 訳
「早回し全歴史」メモ
第3部 文化の時代 31万5000年前~現在
第10章 グローバル化 破壊と苦しみのネットワーク
<まとめ>
・中世のグローバリゼーションを推進したのは、水稲栽培と集団学習により、裕福で技術が発達した中国だった。
・シルクロードは黒死病を東から西、西から東へと運び、1300年に4億3200万人だった世界人口は、飢饉とペスト、暴力的不安定により、1400年には3億5000万人まで減少。
・四つのワールドゾーンの統合による大航海時代の訪れで、植民地の先住民の多数が強制労働、虐殺、持ち込まれた病などで犠牲となり、アフリカ人奴隷の人々も苦難を受けた。
デイヴィッド・ベイカー 著 御立 英史 訳
「早回し全歴史」メモ
第3部 文化の時代 31万5000年前~現在
第9章 農業国家 土地と冨をめぐる栄枯盛衰
<まとめ>
・初期農耕時代から農業国家への移行は、①分業による大都市の出現、②文字の出現、③永年サイクルの始まりで定義。
・人間の歴史は、集団学習と複雑さという大きなトレンドが、国家の盛衰という小さな出来事に影響をおよぼす歴史。
・近代以前、文字に記された知識の最大の制約は流通だったが、グーテンベルクの印刷機は集団学習の面でヨーロッパ人に圧倒的優位性を与え、ルネサンスや宗教改革、科学革命をもたらした。