ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

時間はどこで生まれるのか

橋元淳一郎 「時間はどこで生まれるのか」

最終章、第七章を読んだ。エントロピー増大に逆らうための「意思」は、刹那にしか存在しない「A系列」の時間であり、それらを記録(記憶)し想起することで「B系列」の時間が生まれる。相対論的C系列の構造をもつ、ただ存在するだけの宇宙に「意思」が生…

橋元淳一郎 「時間はどこで生まれるのか」

第六章を読んだ。われわれはエントロピーが増大する宇宙に存在し、その中で秩序を保つために進化の過程で「意思」が生まれ、A系列の主観的時間が創造された。ひとりでに秩序が生まれる、エントロピーが減少する宇宙では「意思」は生じない(生命も存在しえ…

橋元淳一郎 「時間はどこで生まれるのか」

第五章を読んだ。時間はマクロな世界で生まれるもので、時間の気づきは生命進化の過程で起き、起源は生命の誕生のときに遡る。時間性とは干渉→意思決定→反応の反転不可能な流れ。エントロピーは時間の経過に従い増大する。マクロな世界になぜ不可逆過程が存…

橋元淳一郎 「時間はどこで生まれるのか」

第四章を読んだ。「私」は世界とどういう関係をもつかといえば、それは時間性の中にしかありえない。ミクロの世界では時間、空間の反転が可能であり、過去・現在・未来といった時間の向きや流れは存在しない。ミクロな世界を扱う物理学で観測される時間は、…

橋元淳一郎 「時間はどこで生まれるのか」

第三章を読んだ。量子論が扱うミクロな粒子の世界では、不確定性原理により位置と運動量は同時に確定することはできず、その存在を感覚的にイメージすることは困難で、因果律も崩壊する。量子世界が現実世界に立ち現われてくるのは、マクロな観測装置と相互…

橋元淳一郎 「時間はどこで生まれるのか」

第二章を読んだ。相対論では時間と空間は密接に絡み合ったもので、時間と空間は絶対的なものではなく光の速さが絶対的な物理量となる。時間と空間は実数と虚数の関係にあり、時間は「実数」、空間は「虚数」になる。光の速さの不変性のためには、動いている…

橋元淳一郎 「時間はどこで生まれるのか」

先週ようやくピケティを読み終わって、今度は違うジャンルの本を読むことにした。橋元淳一郎氏の「時間はどこで生まれるのか」という本で、10年ほど前に一度読んだものだけど、もう一回ちゃんと読みたくなった。時間はなぜ過去から未来に流れるのか、なぜ過…