- 作者: ファインマン,坪井忠二
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/01/08
- メディア: 単行本
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ファインマン物理学Ⅰ 力学
第9章 ニュートンの力学法則 メモ9-1 運動量と力
・ニュートンの第二法則
力の影響によって物体の速度がどう変わるかを求める手段を与える・運動量と称せらる量が時間的に変化する割合は力に比例する
・運動量と速度は違う
・重さと慣性とは比例し、地球表面では同じ数値をとることが多い
・質量という言葉を使うのは、慣性の大小を量的に表すため
・ある物体の運動量とは、二つのものの積であり、二つものとは質量と速度
F=d/dt(mv)
物体の質量は変化しないとすると
F=mdv/dt=ma
と書ける(加速度は速度が時間的に変化する割合)
9-2 速さと速度
・速度:向きと大きさをもつ
・速さ:大きさだけで向きは考えない
・短い時間Δtの間に物体がx方向にΔx、y方向にΔy、z方向にΔzの距離
だけ移動すると、Δx、Δy、Δzを3辺とする直方体の対角線に沿ったΔs
という変位になる。Δx=vxΔt、Δy=vyΔt、Δz=vzΔt
9-3 速度、加速度、力の成分
・速度の直角成分の数値が与えられれば、速度の大きさも向きも完全にきまる
vx=dx/dt、vy=dy/dt、vz=dz/dt
この物体の速さは
ds/dt=|v|=√(vx^2+vy^2+vz^2)
・速度の向きと大きさが変わる場合
・x、y、z成分の変化をみる
・速度のx方向の成分が時間Δtの間に変化するのは、Δvx=axΔtであり、
axは加速度のx成分と称するもの
・x、y、z方向の力の成分は、質量に速度の対応する成分の変化の割合をかけた
ものになるFx=m(dvx/dt)=m(d^2x/dt^2)=max
Fy=m(dvy/dt)=m(d^2y/dt^2)=may
Fz=m(dvz/dt)=m(d^2z/dt^2)=maz
・速度や加速度は、その大きさと向きとを一つの線分で表し、それを三つの座標軸
に投影してその成分に分けた。・ある向きに働く力はx、y、z方向の次の成分によってあらわす
Fx=Fcоs(x、F)、
Fy=Fcоs(y、F)、
Fz=Fcоs(z、F)
Fは力の大きさ、(x、F)はx軸の力の向きとの間の角を表す
・力の各成分の間に何か関係がない限り、x、y、z方向の運動は独立
9-4 力とは何か?
・力学に必要なのは力の法則を求めること
・地球表面近くでは引力による上下方向の力はその物体の質量に比例していて、
地球の半径Rにくらべて高さが小さいところでは、高さによっても変わらない・F=GmM/R^2=mgであり、g=GM/R^2は重力加速度
・引力の法則によれば、重さは質量に比例する:力は上下方向であり、質量にg
をかけたもの・水平方向の運動の速度は一定
・ニュートンの第二法則より
mg=m(d^2x/dt^2)
であり、x方向の加速度は一定でgに等しい
・重りを吊るしたバネ運動
−kx=m(dvx/dt)
k/m=1になったとすると
dvx/dt=−x
9-5 運動方程式の意味
・任意の時刻tにおいてεが小さいとすればtにおける位置と速度から、時刻
t+εにおける位置を求めることができるx(t+ε)=x(t)+εvx(t)
加速度は−xであるから、
vx(t+ε)=vx(t)+εax(t)
=vx(t)−εx(t)