ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

トマ・ピケティ 「21世紀の資本」

 今日は第六章を読んだ。

21世紀の資本

21世紀の資本

トマ・ピケティ 「21世紀の資本」 第六章 <21世紀における資本と労働の分配メモ>


歴史的に見た資本収益率


フランス、イギリスの18世紀から21世紀にかけて純粋資本収益率

・中央値:年間4-5%

・一般的には:3-6%の間

・顕著な長期的上昇/下降トレンドはない

・両大戦中の財産の大規模破壊と資本に対する打撃の後、大きく増加し6%を上回ったが、
 それから急速に過去の低水準に戻った

・資本の純粋収益率は3-4%に近づきつつある

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1.すべての税を考慮すると、資本所得に対する平均税率は、現在ほとんどの国で30%。
 これが主要因で資本による純粋な経済収益率と所有者個人に実際にもたらされる
 収益率に大きな差が生じている。


2.約3-4%の純粋収益率は平均であり、その背後には莫大な収益率の幅が隠れている。
 民間財産の大半を占めるのは不動産や金融商品への投資で、これが平均収益率を引き
 上げている。


3.インフレが平均資本収益率に及ぼす潜在的影響はごくかぎられていて、見かけ上の
 名目効果よりはるかに小さい。


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資本は何に使われるか


資本の収益率を決めるもの
1.技術(資本は何に使われているか)
2.資本ストックの豊富さ(過剰な資本は資本収益率を引き下げる)



資本が果たす二つの経済機能
1.住居の提供
2.他の財やサービスを生み出す生産要素になること

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資本の限界生産:資本を1単位追加したことによる生産増加分の価値として定義される


100ユーロ相当の価値を持つ土地や道具を新たに手にした人間が、食糧生産を年間5ユーロ
増やした場合、資本の限界生産性は投資100ユーロ当たり5ユーロ、年間5%。
これが資本(土地あるいは道具)の所有者が農業労働者から得るはずの年間収益率。


資本の用途がもっと多様な複雑な経済では、資本の限界能力は測りにくく、これが
金融仲介システムの機能(資本の最も有効な用途を見つけるのが仕事)。


資本の限界性という概念は、その社会で資本と労働の分配率を定める制度や規則とは
無関係に定義される。

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過剰な資本は資本収益率を減らす


資本ストックが増えると、資本の限界生産性は下がる。
量がある閾値を超えると減少する。


資本ストックが増加するとき資本の限界能力がどのくらい急速に減少するか。
資本/所得比率βが増加するとき、資本収益率rがどれくらいさがるか。

可能性
1.資本/所得比率βの増加の反比例より資本rの収益の減少が大きい場合、国民所得
 における資本所得のシェアα=rxβは、βの増加に伴って減少

2.βの増加に反比例するほど収益rが低下しない場合、資本シェアα=rxβは、βの
 増加に伴って増加する。


生産関数
ある社会に存在する各種技術的可能性を反映した数式で、資本と労働の代替弾力性を
決めること。
必要な財やサービスを生み出すための労働を、資本でどれくらい容易に代替できるかを
表す。


生産関数の係数が完全に固定されている場合、代替弾力性はゼロ。
代替弾力性が無限の場合、資本(および労働)の限界生産性は、利用可能な資本や労働の
量とはまったく無関係。


有意義な問題は、労働と資本の代替弾力性が1より大きいか、それとも小さいか。
 0<弾力性<1 資本シェアα=rxβは減少


 弾力性>1 資本シェアα=rxβは増加


 弾力性=1 α=rxβは変化しない 


超長期でみると、資本と労働の代替弾力性は1より少し大きい。


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低成長レジームにおける資本の復権


停滞社会では過去に蓄積された富が、自然とかなりの重要性を持つ。


資本/所得比率が国民所得5-6年を越え、10年分にまで増加する可能性もある。


資本による労働の長期代替弾性力が、おそらく1より大きいため、今後、収益率の減少が
資本/所得比率の増加より小さく、資本シェアが増加する傾向にあり、世界の所得に占める
資本シェアは30%、あるは40%に達する可能性がある。