- 作者: トランスナショナルカレッジオブレックス
- 出版社/メーカー: ヒッポファミリークラブ
- 発売日: 1991/08
- メディア: 単行本
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トランスナショナル カレッジ オブ レックス編 「量子力学の冒険」
第二話 <N.Bohr> 「前期量子論」メモ
☆前期量子論 対応原理と量子条件
・リドベリーの式の「R」を求める。・nが大きいとき、軌道と軌道の間のエネルギー差は小さくなり、連続であると見なせる。
・nが大きいときは、ボーアの理論と古典理論は等価と考えてよい。
・nが大きい場合についてRを導く
リドベリーの式
ν=−Rc/n^2+Rc/m^2
mはn番目の軌道からτ個下の軌道へ遷移したことなのでm=n−τ
(n=1、2、3、・・・)とする。
リドベリーの式のmの部分へn−τを代入すると
ν=−Rc/n^2+Rc/(n−τ)^2
=2Rcτ(1−τ/2n)/n^3(1−2τ/n+τ^2/n^2)
n→大のとき、
ν=2Rcτ/n^3 (τ=1、2、3、・・・)
となる。
古典理論での振動数νは「クーロン力=遠心力」を使って導く。
e^2=mrω^2 (クーロン力=遠心力)
角速度ω=2πνなので、振動数νは、
ν^2=e^2/(4π^2mr^3)
ν=√(e^2/(4π^2mr^3))
となる。
<リドベリーのνの式(n→大)>
ν=2Rcτ/n^3 (τ=1、2、3、・・・)
<古典理論のνの式>
ν=√(e^2/(4π^2mr^3))τ
・ボーアの理論ではn(軌道)が、古典理論ではr(半径)が振動数を決めている。
・ふたつのnとrをエネルギーの形に書き変えると
<ボーアの理論からのエネルギー>
Wn=−Rhc/n^2 → n=√(Rhc/|Wn|)(n→大)
<古典理論の場合のエネルギー>
W=−e^2/2r → r=e^2/2|W|
νの式のnとrの部分に戻す。
ボーアの式 = 古典理論の式
2Rcτ/√(Rhc/|Wn|)^3
=√(e^2/(4π^2m(e^2/2|W|)^3))τ
R=2π^2me^4/ch^3
となり、リドベリー定数と同じになる。
Rの式を水素原子のエネルギー準位の式へ入れると、エネルギー準位の式が求まる。
Wn=−Rhc/n^2
=(−2π^2me^4/h^2)/n^2