独立型小電力ソーラー発電システムを作ろう
<第十五回> -10月の発電量測定とバッテリー増設-
概要
思い付きで小電力のソーラー発電システムを作ることにして、システムが完成し、運用を開始した。8月より発電電力の測定を開始した。
1.第十五回の目的
10月1日~10月31日までのデータが取得できたので、結果をまとめる。バッテリーの増設を行う。
2.10月の発電電力測定結果
・HIOKI製のデータロガーを使い、ソーラーパネルの電圧と電流のログを取得した。(詳細は第十二回・第十三回に記載)
・10月1日から31日まで、31日間分を取得した。
・表15-1にソーラーパネルの発電電力と、同期間中の使用電力を示す。
表15-1 10/1~10/31のソーラーパネルの発電電力と、同期間中の使用電力
ソーラーパネル発電電力 | 使用電力 | ||
瞬時電力(W) | 16.5 | 瞬時電力(W) | 16.5 |
発電時間(h) | 239 | 使用時間(h) | 67 |
総発電電力量(kWh) | 2.28 | 使用電力量(kWh) | 1.1 |
一日平均発電電力量(Wh) | 74 | 一日平均使用電力量(Wh) | 48.3 |
・10月の一日当たりの平均の発電電力量は74Wh程度となった。
・10月は帰宅が遅くなり、使用する電力が減ったため、8月、9月よりも発電電力量も低下した。
・使用電力量と発電電力量からシステム全体の効率を求めると、
1.1 / 2.28 = 0.482= 48%
となった。
・結果、効率は8月と同程度になり、9月よりは悪化した。
・図15-1に10月のソーラーパネルの日々の発電電力量と日照時間の関係を示す。
(日照時間のデータは、気象庁のHPから、該当期間の長野市の日照時間をダウンロードしたもの)
図15-1 ソーラーパネルの日々の発電電力と日照時間の関係
・10月1日~10月31日までの日々の発電特性を載せておく。
・上段が発電電力、下段が電圧と電流を示している。
3.バッテリーの増設
・これまで32Ahのバッテリーを1個使用してきたけれど、容量不足を感じるようになったので、もう1個同じものを購入して増設した。
・コンテナに、バッテリー2個とインバータが丁度良く収まった。
↓バッテリー増設前
↓バッテリー増設後
・一応回路図と部品表を見直したので、図15-2と表15-2に示す。
図15-2 独立型小電力ソーラー発電システム 回路図
表15-2 独立型小電力ソーラー発電システム 主要部品表
部番 | 名称 | 型名 | メーカ | 数量 |
B1 | バッテリー | LG32-12 | LONG | 1 |
B2 | バッテリー | LG32-12 | LONG | 1 |
CNT1 | 充放電コントローラ | SA-BA10 | 電菱 | 1 |
M1 | 電圧ロガー | LR5043 | HIOKI | 1 |
M2 | 電圧ロガー | LR5041 | HIOKI | 1 |
M3 | 電圧電流計 | デジタル電圧電流計 | Diystudio | 1 |
M4 | 電圧電流計 | デジタル電圧電流計 | Diystudio | 1 |
PS1 | ソーラーパネル | GW-E075A | GWSOLAR | 1 |
PS2 | インバーター | MRZ3010HU-JP | BESTEC | 1 |
TB1 | 端子台 | ML-5300-M4-2P | サトーパーツ | 1 |
R1 | シャント抵抗 | G-SHT 60MV 10A | 三菱電機 | 1 |
4.次回の課題
・引き続き発電電力量の測定を行う。