- 作者: ファインマン,富山小太郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/02/07
- メディア: 単行本
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第18章 拡散 メモ
18-1 分子間の衝突
・気体内のイオンの拡散を考える。
・特定の分子がかなり長い時間Tの間にN回衝突を受けるとするN=T/τ (18.1)
分子が短かな時間間隔dtの間に1回衝突を受ける確率はdt/τ
・一つの分子が時間tの間に衝突することなしに進む確率
器の中の全分子:N0個
時刻tまで衝突しない分子の数:N(t)時刻t+dtまで生きのびる数N(t+dt)は
N(t+dt)=N(t)−N(t)dt/τ (18.2)
dN(t)/dt=−N(t)/τ (18.3)
dN(t)/N(t)=−dt/τ (18.4)
lnN(t)=−t/τ+定数 (18.5)
N(t)=(定数)e^-t/τ (18.6)
N(t)=N0e^-t/τ (18.7)
全く衝突しない確率P(t)は
P(t)=e^-t/τ (18.8)
18-2 平均自由行程
・衝突の間の平均の時間がτで、分子の平均速度がvであれば、衝突の間の平均
距離はτとvの積になり、これをlとすると、この距離を平均自由行程という平均自由行程l=τv (18.9)
分子がdxの距離進む間に1回衝突する確率はdx/lになる
単位体積中にn0個の散乱体(分子)を含む気体の中を距離dxだけ進む動く
粒子を考える。衝突断面積σcをもつとすれば、、散乱体全部により被われる面積は
σcn0dxとなる。dxの間で衝突する確率=σcn0dx (18.10)
平均自由行程と関係づけると
1/l=σcn0 (18.11)
σcn0l=1 (18.12)
18-3 押し流される速さ
・Fによる平均の速度が押し流される速度でVDとすると
VD=Fτ/m (18.13)
vD=μF (18.14)
μを易動度とよぶ
μ=τ/F (18.15)
18-4 イオン伝導率
・気体を入れた器があり、その中にイオン(電荷をもつ原子や分子)があるとする
・器の長さはb、断面積がAの長方形で、両端に電極があり電位差をVとすると
、電場の強さEはV/b・気体内のイオンの電荷をqとする、それに働く力はqEで、イオンの押し
流される速度vDはvD=μF=μqE=μqV/b (18.16)
電流の強さIは単位時間内の電荷の流れである
時間T内に板から(Vd・T)の距離にあるイオンが板に到達する。単位体積中
にn1個のイオンがあるとすると、T中に到達するイオン数は
ni・A・vD・Tになり、各イオンがqの電荷をもつのでT内に集められる電荷=qniAvDT (18.17)
I=qniAvD (18.18)
I=μq^2niAV/b (18.19)
1/R=μq^2niAV/b (18.20)