ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ファインマン物理Ⅲ 電磁気学

ファインマン物理学〈3〉電磁気学

ファインマン物理学〈3〉電磁気学

第11章 誘電体の内部

11-1 分子双極子

・強さEの電場が単位体積あたりの平均双極モーメントPを誘起すると比誘電率κは

   κ−1=P/ε0E     (11.19)


・双極モ―メントをもつ分子を極性分子といい、もたないものを非極性分子という


11-2 電子分極

・双極モーメントをつくる電子分布の変位を電子分極という。

・原子が振動電場にあるとき電子電荷の中心の従う方程式

   md^2x/dt^2+mω0^2x=qeE    (11.2)


 はじめの項は電子質量かける加速度、2番目は復元力、右辺は外部電場による力。

 電場が周波数ωで変化すると、解は

   x=qeE/m(ω0^2−ω^2)    (11.3)


 の解をもち、これはω=ω0で共鳴する。


 ω=0の一定の場合を考えるので、変位は

   x=qeE/mω0^2     (11.4)


 一つの原子の双極モーメントpは

   p=qex=qe^2E/mω0^2     (11.5)


 双極モーメントは電場に比例し

   p~=αε0E~    (11.6)


 定数αは原子の分極率でL^3の次元をもつ。(11.5)と(11.6)より

   α=qe^2/ε0mω0^2=4πe^2/mω0^2    (11.7)


 単位体積にN原子あると、単位体積あたりの双極モーメント、分極Pは

   P~=Np~=Nαε0E~    (11.8)


 となる。(11.1)と(11.8)を一緒にすると

   κ−1=P/ε0E=Nα   (11.9)


 あるいは(11.7)により

   κ−1=4πNe^2/mω0^2    (11.10)


 比誘電率κは気体の密度と、光吸収の振動数ω0に関係する。


11-3 極性分子;配向分極

・電場がないと、単体体積あたりの正味のモーメントは0

・電場が働くと、双極モーメントが誘起され、単位体積あたりのモーメントができる。


・双極子p0~が電場内にあるとする。正電荷のエネルギーはqφ(1)、負電荷
 −qφ(2)である。双極子のエネルギーは

   U=qφ(1)−qφ(2)=qd^・∇φ、


 あるいは

   U=−p0~・E~=−p0Ecоsθ   (11.14)


 θはp0~とE~の角であり、双極子が電場の方に整列するとエネルギーが低い。