ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ファインマン物理学Ⅳ 電磁波と物性

ファインマン物理学〈4〉電磁波と物性

ファインマン物理学〈4〉電磁波と物性


第15章 強磁性 メモ

15-1 磁化電流

強磁性:物質中の磁気モーメントの全体としての効果が常磁性反磁性の場合に
     比べてはるかに大きい性質


・単位体積あたりの平均双極子モーメントM~により物質の磁気的な状態を論じる
ことができるような巨視的な問題のみを扱う。


・全電流密度

   j~=j分極+j磁化+j伝導     (15.5)


・磁性体内のすべての場所での磁化ベクトルM~が与えられれば環状に流れる電流の
密度はM~のcurlで与えられる。

   j~磁化=∇×M~     (15.7)


・全電流

   j~=j~伝導+∇×M~+∂P~/∂t     (15.10)


15-2 場 H~

・式(15.10)をマクスウェル方程式に代入すると次式となる。

   c^2∇×B~=j~/ε0+∂E~/∂t


         =1/ε0(j~伝導+∇×M~+∂P~/∂t)+∂E~/∂t)


   c^2∇×(B~−M~/ε0c^2)=j~伝導/ε0+∂/∂t(E~+P~/ε0) (15.11)


   H~=B~−M/(ε0c^2)    (15.12)


とすると

   ε0c^2∇×H~=j~伝導+∂D~/∂t    (15.13)


   H~'=ε0c^2B~−M~      (15.14)


とすると

   ∇×H~’=j~伝導+∂D~/∂t    (15.15)


磁気的な量の単位
[B]=ウェーバー/メートル^2=10^4ガウス
[H]=ウェーバー/メートル^2=10^4ガウス、10^4エルステッド
[M]=アンペア/メートル
[H’]=アンペア/メートル

換算法
B(ガウス)=10^4B(ウェーバー/メートル^2)
H(ガウス)=H(エルステッド)=0.0126H’(アンペア/メートル)


15-3 磁化曲線

強磁性体では、磁化M~は鉄のそれまでの歴史に関係しているのであり、単に
その時のB~の値によって決まるのではない。

・H~が大きくなると磁化曲線は平になる
 ⇒飽和

・ヒステリシスループ
 ある瞬間のB~の値はその時のH~が何であるかというばかりでなく、それまでに
たどったすべての履歴に関係する。


15-6 自発磁化

・充分に低い温度では磁性体は自発的にそれ自体を磁化させる。
 熱運動が充分に小さい時には原子磁石間の相互の結びつきにより互いに平行に並ぶ
ようになる。

・高温から始めて次第に温度を下げて行くと、キューリー温度Tcと呼ばれる臨界温度
があってそこから急に強磁性体としての性質が出てくる。