独立型小電力ソーラー発電システムを作ろう
<第二十五回> -車両バッテリー補充電用ソーラー発電システム-
概要
思い付きで小電力のソーラー発電システムを作ることにして、システムが完成して運用を開始し、2020年8月より発電電力の測定を開始した。
第二弾として、車のバッテリーを充電するソーラー発電システムを作ることにした。
1.第二十五回の目的
・あまり車に乗らないので、車のバッテリーがあがってしまわないか、常に気がかりだった。
・車に乗らない間、バッテリーを常に補充電できれば、バッテリーあがりの心配がなくなる。
・ソーラーパネルから車両バッテリーを充電する、車両バッテリー補充電用ソーラー発電システムを製作する。
2.回路図、部品表
・今回製作した車両バッテリー補充電用ソーラー発電システムの回路図を図25-1、主要部品の部品表を表25-1に示す。
図25-1 車両バッテリー補充電用ソーラー発電システムの回路図
表25-1 車両バッテリー補充電用ソーラー発電システムの主要部品の部品表
部番 | 名称 | 型名 | メーカ | 数量 |
CNT1 | 充放電コントローラー | SA-BA10 | 電菱 | 1 |
M1 | 電圧電流計 | デジタル電圧電流計 | Diystudio | 1 |
M2 | 電圧電流計 | デジタル電圧電流計 | Diystudio | 1 |
PS1 | ソーラーパネル | GW-012-E0F4 | GWSOLAR | 1 |
S1 | トグルスイッチ | PU-71NH | ELPA | 1 |
S2 | トグルスイッチ | HK-TGS01H | ELPA | 1 |
TB1 | 防水端子ボックス | TMC-3PG | タカチ電機工業 | 1 |
TB2 | 端子台 | T1002 | 春日電機 | 1 |
3.選定した主要部品の紹介
・表25-2に選定した主要部品の詳細を示す。
・部品費は14,000円程度になり、市販のものだと6,000円程度で購入できるものもあるようなので、かなりお高くなってしまった。
・盆休みの暇つぶしになったので、良しとしよう...。
表25-2 車両バッテリー補充電用ソーラー発電システムの主要部品の詳細
No. | 品名 | 型名 | メーカ | 概略仕様 サイズ 重量 |
単価 |
1 | ソーラーパネル | GW-012-E0F4 | GWSOLAR | 12W/12V系/0.64A 264x277x17mm 900g |
¥ 3,780 |
2 | 充放電コントローラ | SA-BA10 | 電菱 | 10A/12V/PWM方式 29x91x55mm 65g |
¥ 3,100 |
3 | 電圧計・電流計 | デジタル電圧計電流計 | Diy studio | Vcc:DC4.5~30V DC0~100V/10A 3個 |
¥ 999 |
4 | 防水端子ボックス | TMC-3PG | タカチ電機工業 | 65×33×24mm 52g 3極/M3 |
¥ 659 |
5 | 端子台 | T1002 | 春日電機 | 30 x 20 x 20mm 32g 2極/M3.5 |
¥ 200 |
6 | 収納コンテナ | B-2.3 クリア | アイリスオーヤマ | 189x156x120mm 196g |
¥ 329 |
7 | 収納コンテナ(フタ) | C-1.5 クリア | アイリスオーヤマ | 196x162x28mm 70G |
¥ 241 |
8 | 耐熱ソフトビニルキャプタイヤ丸型コード (パネル~コントローラ間接続用) |
S-VCTF0.75X2芯 | 富士電線工業 | 2芯/0.75mm^2/φ6.6/20m | ¥ 3,390 |
9 | バッテリークリップ | 8865 | エーモン | 174 x 108 x 22mm 60g DC12V・240W以下/DC24V・480W以下 20A(MAX) 適合コードサイズ:0.5~2sq相当 |
¥ 623 |
合計 | ¥ 14,323 |
・ソーラーパネルはGWSOLAR製の12Wの単結晶の並列タイプにした。
・後から考えれば、アモルファス結晶のもっと安いパネルにして、コスダウンしてもよかったな...。
・充放電コントローラは、先に製作したシステムと同じものにした。
・モニタ用の電圧・電流計も、先のシステムと同じものにした。
・精度はそれほどではないけれど、モニタ用なので気にしない。
・ソーラーパネルから充放電コントローラー間は延長ケーブルが必要で、ソーラーパネルのケーブルと延長ケーブルの接続点は屋外になるので、防水の端子ボックスを使用した。
・延長ケーブルと充放電コントローラー間は下記の端子台で接続した。
・充放電コントローラーを収納するコンテナは、アイリスオーヤマの小型のものを使用した。
・ソーラーパネルは車庫の近くに置きたかったけれど、車庫は家の北側にあり、日当たりが悪いため、ソーラーパネルは家の南側に設置した。
・ソーラーパネルから、車庫に置いた充放電コントローラーまで、屋外をケーブルで引き回す必要があり、キャプタイヤタイプのケーブルを使用した。
・選定したものは、どうも屋内用のキャプタイヤだったけど、とりあえずそのまま使用した(ダメになったら交換すればいいや...)。
・バッテリークリッップはエーモン製のもにした。
4.製作過程と完成状態
・製作過程の様子と設置完成状態を以下に示す。
<ソーラーパネルと延長ケーブルの接続>
<バッテリークリップへの配線接続>
<充放電コントローラー収納コンテナの穴あけ加工と部品類の取付>
<充放電コントローラーの取付と配線>
<車両バッテリーへの接続状況>
<ソーラパネルの設置状況>
<試験状況>
<運用状況>
・左側の液晶表示がソーラーパネルの電圧・電流、右側の表示がバッテリーの電圧値を示している。
・日当たりの良い状態で、600mA程度まで流れていたので(ソーラーパネルの仕様上の最大電流:640mA)、問題なく動いているようだ。
5.次回の課題
・引き続き、電力測定を行う。