独立型小電力ソーラー発電システムを作ろう
<第三十八回> -発電容量・蓄電容量アップ-
概要
思い付きで小電力のソーラー発電システムを作ることにして、2020年7月にシステムが完成して運用を開始し、2020年8月より発電電力の測定を開始した。
<第十回 システム製作>
<第十五回 バッテリーの増設>
<第二十五回 車両バッテリー補充電用システムの製作>
1.第三十八回の目的
前回、発電容量と蓄電容量を2倍に拡大するための部品を検討・入手したので、システムを組み上げる。
2.変更回路図・部品表
今回変更した部分を反映した回路図、主要部品を以下に示す。
図1 変更回路図
表1 主要部品 部品表
・これまで、二つのバッテリーB1とB2は何も考えずに並列接続していたけれど、二つのバッテリーに電位差があるため、電圧の高い方から低い方へ電流が流れ(循環電流)、結果的に損失につながる。
↓詳細は以下を参照
・B1とB2は同じメーカで、容量も変わらないので、顕著に損失が発生していることはなさそうだったけれど、今回追加するB3は容量が違うので対策することにした。
・ちゃんとした対策をすると、結構面倒なことになりそうなので、ダイオードを追加するだけの簡易的なものとした。
<並列接続の循環電流対策>
・充放電コントローラ(CNT1)から各バッテリー(B1~B3)へのラインにショットキーバリアダイオードD3、D4を追加した。
・充放電コントローラ(CNT1)からB3のラインは、充放電コントローラがB3の電圧を検出して制御できるようにするため、ダイオードは追加しない。
・各バッテリー(B1~B3)からインバーター(PS2)へ出力するラインにショットキーバリアダイオードD5~D7を追加した。
3.ソーラーパネルの増設(1枚→2枚)
・これまではソーラーパネル1枚で運用していて、今回2枚に増やすが、パネル固定用のアングルの長さがわずかに足りず、パネル1枚しか取り付けできない。
↓これまでのパネル取り付け状態
・追加でアングルを購入し、もともとのアングルに重ねて無理やり延長した。
↓追加アングルによる延長
・アングルを延長することにより、パネルを2枚取り付けることができた。
↓ソーラーパネル2枚取り付け状態
・2枚のパネルの並列接続は、Y字タイプのMC4コネクタで接続した。
・ソーラーパネルの並列接続において、それぞれの出力電圧が異なるため、電圧の高い方から低い方へ電流が流れ込まないよう、出力端に突き合わせダイオードが必要となる。
・使用しているパネルにはダイオードが内蔵されていないようなので、ダイオードが内蔵されたMC4コネクタを購入した。
(見た目にダイオードが内蔵されているのかいないのか分からんので、一応テスターでダイオード特性をチェックした...)
↓2枚のソーラーパネル接続状況
4.装置の配線
・バッテリーの並列接続にダイオードが必要になったので、ダイオードと配線は端子台に接続することにした。
・端子台は物置にあった5mm圧の板を適当に切って、そこに固定した。
・コンテナの耐荷重量がよく分からんけれど、バッテリーをダイレクトに置くのはよろしくないかもしれないので、底に板を敷いておくことにした。
・実態配線状況を以下に示す(きったなくて分かりづらいかもしれませんが...)
・センスがないので、きれいに配線できなかったけれど、完成状態を載せておく。
5. 次回の課題
・来月8月より増設システムでの電力測定を行う。