
- 作者: ファインマン,砂川重信
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/04/07
- メディア: 単行本
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第7章 振幅の時間依存性 メモ
7-1 静止している原子;定常状態
・何も存在しない空間のなかにたった一つおかれた電子は、ある状況のもとで、ある一定のエネルギーをもつことができる。
・内部的に励起されて他のエネルギー準位をもつこともできる。・励起状態にある原子は電磁場と相互作用することで、そのエネルギーを失おうとする。
・放射をするか、それとも吸収をするか、それはエントロピーの増大する方向に進行する。
・静止している原子の場合、それをある場所に発見する量子力学的振幅はどこでも同じ値をもち、それは位置によらない。
・その確率は位置によらなくても、その振幅の位相は点から点に移るに従い変化しうる。
・1個の粒子が決まったエネルギーをもつとき、それは決まった運動量をもつ。
・運動量の不確定さが0のとき、?p?x=hから、位置の不確定さは無限大であり、空間内のあらゆる点で粒子を発見する確率が同じである。
・エネルギーの原点をどこに選んでも、えられる結果は同じ。
7-2 一様な運動
・ある慣性系に対して静止している粒子は、他の慣性系からみたときには一様な運動をしている。
・振幅の大きさはすべての時刻tと同じ値をもつが、その位相はtに依存している。
・ある決まったエネルギーで運動している粒子の場合、それを発見する確率は、いかなる場所でも同じ値であり、それは時間的に変化しない。
・ほとんど同じエネルギーをもっている純粋なエネルギー状態に対する振幅をたくさん重ね合わせてつくれられた振幅は、その各成分の振幅の干渉により、確率のかたまりをつくり、そのかたまりは、そのエネルギーをもつ古典的粒子の速度と同じ速度で空間内を動く