- 作者: マーカスデュ・ソートイ,Marcus du Sautoy,冨永星
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/09/28
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (32件) を見る
マーカス・デュ・ソートイ 富永 星 訳 「素数の音楽」
第四章 <リーマン予想 でたらめな素数から秩序だったゼロ点へ> メモ
・ゼータ関数は4次元の風景で表される。
・ゼータ関数に入れる虚数の各係数を追跡するための次元が二つ、三つ目と四つ目の次元で
関数がとる値を表す虚数の二つの係数を記録する。
・ゼータ関数に入れる数の位置を示すには、二次元の虚数地図を使う。
・南北が虚数軸、東西が実軸。
・ゼータ関数の風景の形状は非常に厳格で、この風景を拡張する方法は一つしかない。
⇒この風景のほんのわずかな部分を地図にできれば、残りも再現できる。
・この風景が二次元の虚数地図のどこで海抜ゼロになっているか、その点がつきとめ
られれば、風景全体のすべてを再現できる。・ゼータ関数のゼロ点は、いわば化学合成物が発するスペクトルのようなもの。
・リーマンは、この風景のゼロ点の係数に基づいて、1からNまでのあいだの素数の個数を
求める正確な公式を作り上げた。
・虚数の風景のゼロ点がゼータ関数の力によってそれぞれ独特の波に変わる。
・それぞれの波の特徴は、その波に対応するゼロ点の位置によって決まる。
・ゼロ点の位置が北にあればあるほど、対応する波はこまかく振動する。
・このさまざまな高さの波こそが、素数の個数に関するリーマンの評価の誤差を修正する鍵。
・リーマンの公式は関係と変換の式
・「素数=ゼロ点=波」
↓
その風景のゼロ点が素数の秘密の鍵を握っている
↓
ゼロ点のひとつひとつが音符のように波を作り出す
↓
これらの波を使って素数の個数を求める方法を示すことができる
・リーマンがゼータ関数の風景のゼロ点から作り出した波のおかげで、それまで隠れていた
素数の調和的な構造が見えてきた。・リーマンが作った架空の世界から単純な波が生まれ、それらが集まったとき、はじめて
素数のハーモニーを再生できるようになった。・ゼータ関数の風景のゼロ点から作り出した波は、音叉の音のような純音で、基本となる
これらの音を一斉に奏でたときに素数の音色が再生される。
<リーマン予想>
・ゼロ点はすべてが南北に走る一本の直線の上に載っている。
・ゼロ点の座標:(1/2, 14.134725...)、(1/2, 21.022040...)、(1/2, 25.010856...)、
↓
「ゼータ関数の作る風景のゼロ点はすべて東西の座標が1/2の直線上にのっているだろう」・現実世界での素数のでたらめさの謎を解き明かす作業は、鏡の向こうの虚の風景の調和の
謎を解き明かす作業へ変わった。