- 作者: ファインマン,富山小太郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/02/07
- メディア: 単行本
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第8章 偏光
8-1 光の電場ベクトル
・電場はあるきまった振動数で振動し、x成分とy成分はきまった振動数で独立に
振動する。・偏光は、直角に振動する二つの独立な振動の重ね合わせを合成したものとなる。
・x方向の振動とy方向の振動の位相が合っていない場合、電場のベクトルは
一つの楕円上を動き回る。・両振動の位相差の角度によりさまざまの場合を生じる。
・同じ振幅で位相差が90度になるとき、運動が円になる。
・直線偏光:電場のベクトルが直線上を振動する光
・楕円偏光:電場のベクトルの先端が楕円上を回る光
・円偏光 :電場のベクトルの先端が円周上を回る光
・電場のベクトルの先端が時計の針と逆方向に回る場合、その光を円偏光という。
(光が向こうからこちらへ向かってくる方向で反時計まわり)
8-2 散乱光の偏り
・散乱は偏光をつくる一つの手段
8-3 複屈折
・ある種の物質では、ある方向に直線的に偏った光と、それとは別な方向に直線的
に偏った光に対して屈折率がちがう。
・光軸:ある方向に偏った光に対し、それと直角な方向に偏った光に対するのとは
違った応答をするような分子の軸の方向・複屈折:偏りの方向が光軸方向にある場合の屈折率は、偏りの方向がそれと直角
になる場合の屈折率とちがうものになる現象
(物質中の偏りの方向に依存する二つの屈折率がある)
8-4 偏光子
・ポラロイド板に直線偏光を送り、光を通す方向に対し光の振動方向がθの傾きを
もつとする。・入射光は光を通す方向に対して垂直な成分(cоsθ)とそれに平行な成分
(sinθ)に分かれる。・ポラロイドを通過するエネルギーはcоs^2θに比例し、吸収されるエネルギー
はsin^2θに比例する。