ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

宇宙のデザイン原理

宇宙のデザイン原理―パリティ・ゲージ・クォーク

宇宙のデザイン原理―パリティ・ゲージ・クォーク

第16章 創造者の心 メモ
○時の流れ
・物理的法則の時間反転のもとでの対称性
・自然の法則が時間の方向を決定しないのであれば、自然は時間の反転に対し不変。

・時間反転に対する不変性とは、逆回しにしたビデオで見られる過程が可能だといっているにすぎない。


・マクロな物理現象に見られる時間の向きは、そこに含まれている莫大な数の粒子の集団的な振る舞いにより生じる。

・分子の衝突を支配している物理法則は、時間反転に対して不変なため、普通の速さで動いていた二つの粒子が衝突し、一方は速くなり、一方は遅くなることが許される。
・ミクロな過程の逆転過程が不可能であることを示す直接的な結果は得られていない。


・ある状況のもとでは、弱い相互作用が時間反転不変を破っているとするに足る、間接的な証拠がある。


○時間反転不変性の倒壊
・物質と反物質は全く同じように振る舞うという、荷電共役に対する不変性を自然は破っている。
パリティをP、荷電共役をC、時間反転をTとする。
・自然はCPという操作について不変性を保つと考えられたが、K中間子崩壊の弱い相互作用過程ではCPが破られている。
(CPとは、左右を入れ換えると同時に粒子と反粒子の入れ換えを行う操作)

<CPT定理>
・相対論的な量子場の理論で記述される世界では、パリティも荷電共役も時間反転も、破ることはできるが、CPTという三つ結合した操作のもとでの不変性は、けっして破ることはできない。

・CPT定理があり、CPの破れが観測されているならば、論理的に時間反転、T不変性は破れているとしなければならない。


・物理学者は、自然が時間反転不変性を破っているとする強力な間接証拠を握っているが、自然がそのように振る舞っているのをつかまえることができない。


○時間と意識
・物理学者と哲学者は、意識と量子の確率論的振る舞いとを結びつける思弁を重ねてきた。


○あの人はどんな選択をしたのか?
・神は他の仕方で世界をつくることができたのか、論理的必然性がその自由を奪ったのか
 →神に選択の余地があったのか

大統一理論はこの唯一性に答えてはいない。
・基礎物理学者たちは、われわれの世界が唯一可能な世界であることを証明しようとしている。

・人間中心主義の見方では、究極のデザイナーはあまり腕のよい職人というわけではなくってしまう。彼は知的生命体をつくり出すために、あれこれのデザインを試してみなくてはならない。