ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ワープする宇宙

リサ・ランドール/監訳 向山信治 訳 塩原通緒 「ワープする宇宙」メモ  

リサ・ランドール  監訳 向山信治 訳 塩原通緒

「ワープする宇宙」メモ

 

Ⅰ部 空間の次元と思考の広がり

第1章
入り口のパッセージ ー 次元の神秘的なベールをはぐ
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【まとめ】
・ある一定数の次元の空間とは、ある一点を特定するのに一定数の量が必要となる空間。
・メトリックは測定のスケールで、空間の形状についてのあらゆる情報が含まれる。
・多次元空間は、次元の数と、それらの次元を表すメトリックで記述する。
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●次元とは何か
・次元の数:ある空間のある一点を正確に特定するのに知らなくてはならない量の数。

・空間:物質が存在し、物理課程が生じる領域。

・ある一定数の次元の空間:ある一点を特定するのに一定数の量が必要となる空間。


・次元の数が多ければ多いほど、自由に動ける方向の数が増える。
・ひも理論では、六つか七つの余剰空間次元があることを前提にする。
・ある一点を示すのに、座標が六つか七つ必要になる。
・次元の数はそれより多い可能性もある。


・メトリック(計量):測定のスケール、二点間の物理的な距離を定める基準。
・メトリックの与える物差しにより、どのような単位でスケールを定めているか明らかになる。
・メトリックは、空間が曲がっているかどうか、球状に膨らんだ風船の表面のように丸くなっているか教えてくれる。
・メトリックには空間の形状についてのあらゆる情報が含まれる。
・曲がった空間を示すメトリックは、距離と角度の両方についての情報を与える。


・従来の三つの空間次元に加え、別の空間次元も存在するかもしれない。
・真の時空を表すメトリックは、空間次元を三つよりも多く含む。
→多次元空間は、次元の数と、それらの次元を表すメトリックで記述する。


●二次元から見る三次元
・見えるのは物体の表面の一部で、表面は外層部であり、外層部は二次元。
・二次元の情報を使い三次元を構築できる。
・二次元で表現できるように情報を抑制しながら、オリジナルの物体の本質的な要素を再現できるだけの情報は備えておく。
→断面化(スライシング)、射影、ホログラフィー


・外面の奥を見る方法のなかで最も簡単なのは、ものを断面化すること。
・各断面は二次元だが、断面を合わせれば三次元物体になる。


・射影は明確な規定により対象を低次元で表現できる。
・射影されている対象物には、三番目の空間次元があり、これは失われる。
・射影はオリジナルの高次元の対象物から情報を切り捨てる。
・射影を用いて対象より低次元の図を描く場合、失われた情報を補完できるよう、情報を付加する。
・付加される情報とは、陰や色。
準結晶は、高次元の結晶を三次元空間に射影したもののように見える。


・CT画像やホログラフィー像は、低次元の画像から、より多くの情報を得ることができる。
・三次元情報がすべて得られなくてもかまわない場合もある。
・三番目の次元での奥行きがなく、その方向では興味深いことが起こらない場合。


●有効理論
・有効理論:問題とする距離において「有効」となる粒子や力だけに着目すること。