ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ワープする宇宙

リサ・ランドール/監訳 向山信治 訳 塩原通緒 「ワープする宇宙」メモ  

リサ・ランドール  監訳 向山信治 訳 塩原通緒
「ワープする宇宙」メモ

Ⅳ部 ひも理論とブレーン

第15章
脇役のパッセージーブレーンの発展
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【まとめ】
・ブレーンはひも理論に欠かせない動的な物体で、超ひも理論に存在するDブレーンは、荷量をもち、相互作用し、粒子を生み出す。
・二つの理論が同じでありながら異なる記述をする場合、その二つの理論は双対であるという。
・11次元超重力理論とさまざまな外見のひも理論を、弱くしか相互作用しないものもそうでないものもすべて含包する11次元理論がM理論
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・ひも理論は一つの空間次元に伸びたひもの理論というだけでなく、ブレーンの理論にもなっている。
・ブレーン:二次元にも三次元にも、それ以上の数の次元にも広がれるもの


・M理論:超ひも理論と11次元の超重力のどちらも含包する11次元理論
・ブレーンについての洞察から導かれた。
・まだ完全には理解されていない。


●発生期のブレーン
・ブレーンは空間のいくつかの次元に伸びる。
・すべての次元に伸びているわけではない。
・ブレーンは余剰次元空間の境界となれる。
・ブレーンは粒子を含包できる。
・ブレーン内の粒子は、その次元だけに沿って移動する。
・ブレーンに閉じこめられた粒子は、そのブレーンが占める限られた領域に沿ってしか移動できない。


・ブレーンはただの場所ではない。
・それ自体が一つの物体。
・ブレーンは膜のようなもので、実在する。
・緩くたるんでいることもあり、その場合は小刻みに運動できる。
・ぴんと張っていることもあり、その場合は静止している。
・荷量があり、力を通じて相互作用できる。
・ひもなどの物体に影響を及ぼす。
・ブレーンはひも理論に不可欠で、矛盾のないひも理論の定式化はかならずブレーンを含む。


<Dブレーン>
・開いたひもは、どことも接着しない二つの端がある。
・開いたひもの両端がいられる場所がDブレーン。
・開いたひもの端はかならずブレーン上にある。

・ブレーンは3つ、4つ、5つ、それ以上の次元に伸びる。
・ひも理論に含まれるブレーンは9までならいくつの数の次元にも伸びる。
・ブレーンに名前をつけるときは、そのブレーンが伸びる空間の次元の数を用いる。
・3ブレーンは、空間の三つの次元に伸びるブレーンのこと。

・ひも理論ではさまざまな種類のブレーンが生じる。
・違い:次元数、荷量、形状、張力


・ブレーンはひも理論に欠かせない動的な物体で、ひも理論の最終的な定式化に決定的な役割を果たす可能性が高い。
超ひも理論に存在するDブレーンは、荷量をもち、相互作用する。


・ひも理論のブレーンは有限の張力をもつ。
・有限の張力をもつため、ブレーンは動いたり揺れたり、ほかの荷量のある物体と同じように力に反応できる。
・ブレーンが有限の張力と荷量をもつ→ブレーンは物体


・ブレーンによる時空の対称性の侵害は問題がない。
・時空の対称性の侵害は余剰次元が三次元と違う理由を説明するのに役立つ。
・ブレーンはひも理論の余剰次元を、おなじみの三つの空間次元から正しく区別するかもしれない。


●成熟したブレーンと探されていた粒子
・pブレーン:ある空間方向には無限に伸びるが、それ以外の次元では、その近くに寄りすぎたものをとらえて放さない。
・Dブレーン:開いたひもの端が位置する面のこと。


・pブレーンはある時空幾何において、新しい粒子を生み出す。
・ひもの振動がすべての粒子の発生要因ではない。
・ひもと無関係に生じる粒子もある。
・pブレーンがきわめて微少な巻き上げられた空間領域を包み込む状況では、この空間のまわりに固く巻かれたブレーンが粒子のような働きをする。
・ブレーンがきわめて小さい場合、あたかも新しい質量ゼロの粒子のように見える。


・極小のpブレーンから生じる新しい粒子はDブレーンでも説明可能。
・pブレーンとDブレーンは実質的に同じもの。
・ひも理論と一般祖体制理論の予言が同じになるエネルギーでは、Dブレーンがpブレーンに姿を変える。


●成熟したブレーンと双対性
・双対性:二つの理論が同じでありながら異なる記述をする場合、その二つの理論は双対であるという。


・ひも理論の予言は、ひもの張力と、ひもの相互作用の強さを定める「ひもの結合係数」に依存。
・ひもが非常に強く相互作用していると、計算が困難になる。

・物理は相互作用が弱いほうが理解しやすい。
・摂道理論を用いれば、弱く相互作用する理論の問題の答えにだんだんと近づける。


・低エネルギーでは、ひもの結合を強くした10次元超ひも理論の一種が、11次元超重力(重力を含めた11次元の超対称理論)と等しい。
→摂道理論を使い、強く相互作用する10次元超ひも理論を調べることができる。
・10次元超ひも理論と11次元超重力理論には双対性がある。

・双対性に効力があるのは、どちらの記述も局所的な相互作用だけを扱うから。


・別物とみられていた5種類の超ひも理論は、見かけの異なる同じ理論だだった。
・各種のひも理論は実質的に同じで、11次元超重力理論とさまざまな外見のひも理論を、弱くしか相互作用しないものもそうでないものもすべて含包する単一の理論がある。
→その新しい11次元理論がM理論


●双対性の詳細
・ひも理論と11次元超重力理論が双対な理由:
 一定の荷量をもつ10次元超ひも理論のD0ブレーンすべてに、対応する特定の11次元の運動量をもつ粒子があるから。