ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ワープする宇宙

リサ・ランドール/監訳 向山信治 訳 塩原通緒 「ワープする宇宙」メモ  

リサ・ランドール  監訳 向山信治 訳 塩原通緒
「ワープする宇宙」メモ

 

Ⅴ部 余剰次元宇宙の提案

第23章 収縮して膨張するパッセージ
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【まとめ】
・私たちが知っているのは、感知する時空が4次元らしいということだけ。
・局所的に局所集中した重力理論では、局所集中により、グラビトンが局所的な領域でしか4次元の重力相互作用を伝えず、残りの空間は4次元に見えない。
・4次元重力は空間の一領域だけに関係した、完全に局所的な現象かもしれない。
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・局所集中した重力は5次元宇宙全体を、4次元重力があるかのようにふるまわせる。
・これは必ず起こるのか?
・4次元に見えるのは一部の領域で、別の領域では違ったふるまいがあるのか?
・重力ブレーンが完全に平坦でなかったらどうなるのか?
・幾何の異なるブレーンでも局所集中は同じように働くのか?


●局所的に局所集中した重力
・時空はどこでも4次元のように見え、どこにいても変わらない。
・局所集中した重力のシナリオでは、これがあまり明白でない。
・5番目の次元を進むにつれ、グラビトンの確率関数は減少する。
・ブレーンの近くにいれば、重力は4次元にあるときとのように働く。
・それ以外のところでは?
・5番目の次元のどこにいても4次元重力の影響は避けられない。


・グラビトンの確率関数は重力ブレーン上で最大。
・あらゆるところの物体がグラビトンの受け渡しで互いに相互作用する。
・位置に関係なく、どの物体も4次元重力の作用を受ける。
・グラビトンの確率関数はゼロにならず、永遠に続く
 →あらゆるところの重力が4次元に見える
・局所集中のシナリオでは、ブレーンから遠く離れた物体は弱い相互作用しかしないが、弱い重力でも4次元のようにふるまう。


・空間がどこでも3次元に見えるとは知っていない。
・近くの空間が3次元に見えることを知っているだけ。
・光速は有限で、宇宙は有限の時間しか存在してきていない。
 →空間の一部についてしか知り得ない
・宇宙の始まりから光が到達できる距離の範囲内にある、周囲の一領域。
・この空間は無限ではなく、それを定義するのが「地平線」。
 →入手できる情報とできない情報を隔てる境界線


・地平線の先のことは何も分からない。
・物理法則はすべてのところで同じでも、その法則が演じれられる舞台は同じではない。
・近くのブレーンが我々の近傍で見せる重力法則は、別のところで見られる重力法則とは違うかもしれない。


・私たちが知っているのは、感知する時空が4次元らしいということだけ。
・宇宙のほかの領域がすべて同じように4次元であると考えるのは行き過ぎ。


・ブレーンワールドでは3+1次元を経験できるが、他の領域ではそうではない。
・ある理論では、ブレーン上とその近辺では空間が4次元に見えるが、ブレーンから離れた空間の大部分は高次元に見える。


<局所的に局所集中した重力>
・局所集中により、グラビトンが局所的な領域でしか4次元の重力相互作用を伝えない。
・残りの空間は4次元に見えない。
・4次元の世界は重力の「孤島」にだけ存在する。


・ブレーン上での重力の局所集中は、遠くの空間領域で起こっていることには左右されない。
・遠く離れたところでの重力のふるまいは、ブレーン近傍で4次元重力が存在するかどうかを決定する
のに必須の条件ではない。
・グラビトンはブレーン近傍に局所集中して4次元重力を生み出すが、遠くの重力には影響を与えない。
・4次元重力は空間の一領域だけに関係した、完全に局所的な現象かもしれない。


・歪曲した5次元空間のなかに1枚のブレーンが含まれている。
・ブレーンが完全に平坦ではない。
・ブレーンが微量のマイナスの真空エネルギーを余分に帯びている。
・時空は全体のエネルギー量で、どれだけ曲がるか決まる。
・ブレーン上の余分なマイナスエネルギーがブレーンそのものを曲げる。


・互いに離れたブレーンが2枚ある状況に戻る。
・2種類の異なるグラビトンが存在し、2枚のブレーンそれぞれの近くに分かれて局所集中している。
・どちらのグラビトンの確率関数も、それぞれのいるブレーンの近くで最高値をとり、そこから離れるにしたがい指数関数的に減少する。
・どちらのグラビトンも空間全体に4次元重力を生みださない。
・それぞれのグラビトンが局所集中するブレーンに隣接した領域にだけ、4次元重力が生み出される。
・片方のブレーンに働く重力は、もう片方のブレーンに働く重力とは異なる。
・場合により、強さも異なる。
・片方のブレーン上にある物体は、もう片方のブレーン上にある物体と重力を通じての相互作用をしな
い。


・二種類の異なる粒子がともに4次元グラビトンのように見える。
・5次元の重力理論が一つあるが、5次元時空は2種類の粒子を含む。
・それぞれが5次元時空の離れた領域で、それぞれ4次元のようにふるまう重力を伝える。
・空間の二つの異なる領域は、どちらも4次元重力をもつように見えながら、それぞれの理論で4次元重力を伝えている粒子が異なる。


・一般相対論に従えば、グラビトンには質量がない。
・グラビトンも光速で移動するはず。
・二種類のグラビトンの片方は質量ゼロではなく、光速で移動しない。
・質量のあるグラビトンは質量のないグラビトンより余分に偏極がある。
・余剰グラビトンによる偏極の効果は見つかっていない。
・ある場合では、グラビトンが質量をもつことがあり、それでも正しい重力の予言ができる。


・二枚目のブレーンを取り払う。
・残ったブレーン、重力ブレーンでは、余剰次元が無限に延びていても重力法則は4次元に見える。
・ブレーン上に余分なマイナスエネルギーがあり、ブレーンの近くに局所集中しているグラビトンは空間全体では重力を支配していない。
・このグラビトンはブレーン上とその近辺にしか4次元重力を生みださない。
→ブレーンから遠く離れたところでは、重力は4次元に見えない。
・ブレーン上とその近辺にいるものにとってだけ、この理論は4次元に見える。
・ブレーン上とその近辺にいるものにだけ、ニュートンの重力法則が当てはまる。
・それ以外のところでは、重力は5次元。
・この状況では4次元重力は局所的な現象で、それを感じるのはブレーン近傍にいるものだけ。
・重力のふるまいから導く次元の数は、5番目の次元のどこにいるかで変わる。
・このモデルが正しければ、我々はブレーン上に住んでいる。
・別の場所にいるのであれば、重力は5次元に見えているはず。
・ブレーンは4次元重力がたまっているくぼみであり、4次元重力をたくわえた孤島。