ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

直立二足歩行の人類史 人間を生き残らせた出来の悪い足

ジェレミー・デシルヴァ 著  赤根洋子 訳「直立二足歩行の人類史」メモ

ジェレミー・デシルヴァ 著  赤根 洋子 訳
「直立二足歩行の人類史」メモ

第3部 人生の歩み

第14章 歩けば脳が働きだす
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【まとめ】
・歩行・運動は創造的思考に良い影響を与え、記憶力の改善にもつながる。
・ウォーキングが鬱症状や不安神経症を緩和することを裏付ける証拠が提出されている。
・歩行・運動する場所は、屋内・住宅地よりも、森の中のような環境のほうがより良い影響を与える。
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★散歩はアイディアのもとか?
・歩くことが創造的思考に影響を及ぼすかの実験。
・ウォーキングマシンで歩行中の創造性スコアのほうが、イスに座りながらのときよりも60%高かった。
・戸外を歩いたグループの創造性スコアは、ウォーキングマシンで歩いたグループのそれよりもさらに高かった。


・散歩したグループには、創造的思考に重要な役割を果たすと考えられている脳領域のネットワークに顕著な改善が見られた。
・歩行は脳を変化させ、創造性だけでなく記憶力にも影響を与える。
・週に90分歩くだけでも、認知機能の低下を緩やかにする。
・散歩には神経変性疾患を予防する効果があるかもしれない。


★歩けば脳が動き出す
・ストレッチだけをしたグループは、1年後に海馬の体積に1~2%の減少が見られた。
・散歩したグループは、海馬の体積が平均2%増加し、記憶力も改善した。
・ウォーキングは老化の進行を遅らせるだけでなく、若返りも可能にする。


・そのメカニズムの説明の一つはウォーキングが血流を促進するから。
・運動すると血流が増えるが、血液は運び屋に過ぎない。
・血液が脳に運んでいる重要なものは、マイオカイン。


・マイオカインの一つにイリシンがある。
アルツハイマー病患者のイリシン値は驚くほど低い。
・マウスの場合、イリシンは海馬に直接到達し、海馬のニューロンを変性から守る働きがある。


・脳の健康に重要なマイオカインに脳由来神経栄養因子(BDNF)がある。
・BDNFは「脳のスーパー栄養剤」。
・定期的に散歩していたグループの海馬の体積が2%増加。
・このグループはBDNFのレベルが対照群より高かった。


・ウォーキングが鬱症状や不安神経症を緩和することを裏付ける証拠が提出されている。


・交通量の多い道路脇を歩いたグループでは、反芻スコアや前頭前皮質膝下部の血流に変化はなかった。
・森の中を歩いたグループでは、反芻スコアは低下、前頭前皮質膝下部の血流量は著しく減少。