篠田 謙一 著
「新版 日本人になった祖先たち DNAが解明する多元的構造」メモ
篠田 謙一 著
「新版 日本人になった祖先たち DNAが解明する多元的構造」メモ
第6章 日本人になった祖先たち
<まとめ>
・二重構造説は、”均一な縄文人社会”が、水田稲作と金属器の加工技術をもった大陸由来の集団を受け入れたことにより、本土日本を中心とした中央と、南西諸島・北海道という周辺に分化していくシナリオ。
・縄文人では地域集団のミトコンドリアDNAの組成が違っており均一な縄文人という考えは成立せず、アイヌと琉球集団の間にも類似性は認められず、DNA解析データは二重構造説を否定する。
・弥生時代の開始は北部九州地域で在来の縄文人との混血が始まり、遺伝的に分化していた集団が均一化に向かう時期で、そこで誕生した本土現代日本人の祖先集団は、水田稲作の拡大とともに東進を開始、在来集団を巻き込みながら東北地方まで進んだ。