ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ファインマン物理学Ⅰ 力学

 午前中は雨で午後には回復した。来週からは天候が落ち着きそうだ。


ファインマン物理学〈1〉力学

ファインマン物理学〈1〉力学

ファインマン物理学Ⅰ 力学
第15章 特殊相対性理論 メモ

15-1 相対性理論

 ニュートンの第2法則は

   F=d(mv)/dt


であり、mが一つの定数であるという暗黙の過程の上にたっているが、
この仮定は正しくない


 アインシュタインの修正式

   m=m0/√(1−v^2/c^2)


   m0:静止質量(物体が運動していないときの質量)

   c:光の速さ(3x10^8 m/x)


・相対原理:運動している系の中でいろいろな実験をすると、そのすべてについて
物理法則が静止しているときのものと同じである

 ⇒本当か?


15-2 ローレンツ変換

   x’=x−ut/√(1−u^2/c^2)

   y’=y

   z’=z

   t=(t−ux/c^2)/√(1−u^2/c^2)


・すべての物理法則は、ローレンツ変換をしたときに不変であるようなものである
べき


15-3 マイケルソン‐モーレイの実験

・仮想的なエーテルの中で地球がどのくらいの絶対速度で運動しているかを定め
ようとして行われた実験で、結果として地球の速度は求められなかった

・物体は運動していると収縮し、その収縮は運動の方向のみに起こるとすると
マイケルソン-モーレイの実験の失敗の説明ができた

・絶対速度を決定する方法はない


15-4 時間の変換

・時間も収縮する


15-5 ローレンツ収縮

・S’系がS系の相対的にutという距離を運動したとすると、S系の観測者が
その座標系で同じ点をはかれば、その距離は

   x=x’√(1−u^2/c^2)+ut


にある、すなわち

   x’=(x−ut)/√(1−u^2/c^2)


15-6 同時性

・S’系でそれに対応する時刻t1'とt2'との間には

   t2'−t1'=u(x1−x2)/c^2/√(1−u^2/c^2)


・離れた場所における同時性の非成立


15-7 4元ベクトル

・座標回転の場合

   x’=xcоsθ+ysinθ

   y’=xcоsθ−ysinθ


ローレンツ変換においても新しいx’にはxとtがまじり、新しいt’には
tとxがまじる

ローレンツ変換は回転に似る(ただし、空間と時間における回転)

   x’^2+y’^2+z’^2−c^2t’^2=x^2+y^2+z^2−c^2t^2


・三つの成分はふつうのベクトルの成分と似るが、それに加えて第4の成分が
あり、これは時間成分に対応する


・三つの空間成分はふつうの運動量に似て、第4の成分の時間成分はエネルギー
にあたる


15-8 相対論的力学

ローレンツ変換をすると力学の法則はどのような形になるか?

・力とは運動量の変化であるというニュートンの法則から出発する

   F~=d(mv~)/dt


 相対性理論でも運動量はmvであるが、新しいmを使うと次式となる

   p~=mv~=m0v~/√(1−v^2/c^2)



 これがニュートンの法則に対するアインシュタインの修正。

・運動量の式にこの修正を入れれば、運動量の保存はやはり成立する。


相対性理論において、物体が得るのは速さではなく、運動量


・質量が相対性理論的に変化すると、どんな結果を生ずるか?

・小さな容器に入っている気体の分子運動を考える。
 気体を熱すると分子の速さが大きくなり、質量も大きくなり、気体が重くなる。
 速度が小さい場合に質量の増加をあらわす近似式を求めるには

   m0/√(1−v^2/c^2)=m0(1−v^2/c^2)^-1/2


 を二項定理を使ってべき級数に展開する。

   m0(1−v^2/c^2)^-1/2


      =m0(1+(1/2)v^2/c^2+(3/8)v^4/c^4+・・・)


 vが小さいときにはこの級数の収束ははやく、はじめの2、3項以下は無視
できる

   m≒m0+(m0v^2/2)(1/c^2)


 右辺の第2項は分子運動による質量増加を示す。

 m0v^2/2はニュートンの旧式の意味での運動エネルギーなので、気体全体の
質量増加は運動エネルギーの増加をc^2でわったものに等しく、

   Δm=?(K.E.)/c^2


であるといってもよい。


15-9 質量とエネルギーは同じものである

アインシュタインは質量は全エネルギーをc^2でわったものに等しいことに
すれば、一つの物体の質量は次式となるのではないかと考えた

   mc^2=m0c^2+m0v^2/2+・・・


 左辺は一つの物体の全エネルギーを表す。
 右辺の最後の項はふつうの意味での運動エネルギー
 m0c^2はこの物体の全エネルギーの一部、すなわち静止エネルギーといわれて
いる内在エネルギー


・エネルギーが時間によって変わる割合は、力かける速度

   dE/dt=F~・v~


 また

   F=d(mv)/dt

   E=mc^2


 であるので

   d(mc^2)/dt=v~・d(mv~)/dt


   c^2(2m)dm/dt=2mvd(mv)/dt


   c^2d(m^2)/dt=d(m^2v^2)/dt


 二つの量の微分係数が等しければ、その量自身には定数Cの差があるだけなので

   m^2c^2=m^2v^2+C


 v=0の場合の質量をm0とすると

   m0^2=0+C


   m^2c^2=m-2v^2+m0^2c^2


   m^2(1−v^2/c^2)=m0^2


   m=m0/√(1−v^2/c^2)