ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ファインマン物理Ⅲ 電磁気学

ファインマン物理学〈3〉電磁気学

ファインマン物理学〈3〉電磁気学

第2章 ベクトル場の微分 メモ

2-1 物理学を理解するには

・法則を表す正確な唯一の方法は、微分方程式を使う方法


2-2 スカラー場とベクトル場;Tとh~

<ベクトル代数>

 A~・B~=スカラー=AxBx+AyBy+AzBz    (2.1)

 A~×B~=ベクトル、               (2.2)
    (A~×B~)z=AxBy−AyBx、
    (A~×B~)x=AyBz−AzBy、
    (A~×B~)y=AzBx−AxBz

 A~×A~=0                   (2.3)

 A~・(A~×B~)=0                (2.4)

 A~・(B~×C~)=(A~×B~)・C          (2.5)

 A~×(B~×C~)=B~(A~・C~)−C(A~・B~)   (2.6)


 ⊿f(x、y、z)=(∂f/∂x)⊿x+(∂f/∂y)⊿y+(∂f/∂z)⊿z (2.7)

 ∂^2f/∂x∂y=∂^2f/∂y∂x     (2.8)


・一番簡単な物理的な場はスカラー
スカラー場:各点に一つの数(スカラー)が決められている場を意味する


・ベクトル場:空間の各点に一つのベクトルが決まっていて、ベクトルは点から
       点へ変わる


・熱の流れは方向性の量であり、h~と呼ぶ
 面素⊿aを通り単位時間あたりに通る熱エネルギーを⊿Jとすると

   h~=(⊿J/⊿a)ef    (2.9)


・流れに直角な面⊿a1に対して傾いた小さな面⊿a2がある。
 単位ベクトルn~は面⊿a2に垂直で、n~とh~の間の角θは二つの面の間の角に
 等しい。

 ⊿a2を通る単位面積あたりの熱流は

   ⊿J/⊿a2=(⊿J/⊿a1)cоsθ=h~・n~


 法線n~をもつ任意の面素を通る(単位面積当たり毎秒の)熱流はh~・n~で与え
 られる。


2-3 場の微分

・二つの点P1とP2をとり、小さな間隔を⊿R、P1の温度をT1、P2の温度を
T2とし、その差を⊿T=T1−T2とする。

 T1=T(x,y,z)、T2=T(x+⊿x,y+⊿y,z+⊿z)と書く。
 ⊿x、⊿y、⊿zはベクトル⊿R~の成分を表す。

   ⊿T~=(∂T/∂x)⊿x+(∂T/∂y)⊿y+(∂T/∂z)⊿z    (2.13)


 三つの数

   ∂T/∂x、∂T/∂y、∂T/∂z


 は一つのベクトルのx、y、z成分で、このベクトルを記号∇Tと書く。
 
   gradT=∇T=(∂T/∂x、∂T/∂y、∂T/∂z)     (2.14)


    ⊿T=∇T・⊿R~     (2.15)


 この方程式は、近くの2点における温度差はTのgradと、点の間の変位ベクトル
 とのスカラー積に等しいことを表す。


2-4 演算子

・gradTまたは∇Tがベクトルであるという議論は、どういうスカラー場を微分
するかには無関係で、Tの代わりにどんなスカラー場であってもすべての議論は
同じ

微分演算子自身がベクトル成分と同様に変換されるので、ベクトル演算子という

   ∇=(∂/∂x,∂/∂y,∂/∂z)     (2.28)


   ∇x=∂/∂x, ∇y=∂/∂y, ∇z=∂/∂z    (2.29)



微分する相手を∇の右におく


・∇Tの方向はそれば最大値をとる方向であり、Tが一番はやく変化する方向
・Tのgradは一番大きい上り坂の方向(Tについて)


2-5 ∇を使う演算

・「∇・(ベクトル)」の形のスカラーは発散、div(divergence)とよばれる。

   ∇・h~=div h~=”h~の発散”     (2.36)


・∇×h~


   (∇×h~)z=∇xhy−∇yhx=∂hy/∂x−∂hx/∂y    (2.38)

   (∇×h~)x=∇yhz−∇zhy=∂hz/∂y−∂hy/∂z    (2.39)

   (∇×h~)y=∇zhx−∇xhz=∂hx/∂z−∂hz/∂x    (2.40)


・結合∇xh~は”h~の回転curl”といわれる

・∇の3種の組み合わせ

   ∇T=grad T=ベクトル

   ∇・h~=div h~=スカラー

   ∇×h~=curl h~=ベクトル


・マクスウェルの方程式

 (1) ∇・E~=ρ/ε0    

 (2) ∇×E~=−∂B~/∂t          (2.41)

 (3) ∇・B~=0

 (4) c^2∇×B~=∂E~/∂t+j~/ε0


2-7 ベクトル場の2階微分

 (a) ∇・(∇T)=∇^2T=スカラー

 (b) ∇×(∇T)=0

 (c) ∇(∇・h~)=ベクトル場            (2.59)

 (d) ∇・(∇×h~)=0

 (e) ∇×(∇×h~)=∇(∇・h~)−∇^2h~

 (f) (∇・∇)h~=∇^2h~=ベクトル場