ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

ファインマン物理学Ⅲ 電磁気学

ファインマン物理学〈3〉電磁気学

ファインマン物理学〈3〉電磁気学

第19章 真空中のマクスウェル方程式の解 メモ

19-1 真空中の波;平面波

マクスウェル方程式のもつ物理はスカラーとベクトルのポテンシャルを満たす
二つの微分方程式によってあらわされる

   ∇^2φ−(1/c^2)∂^2φ/∂t^2=−ρ/ε0     (19.4)


   ∇^2A~−(1/c^2)∂^2A~/∂t^2=−j~/ε0c^2  (19.5)


 ここでρもj~も0とすると

   
   ∇^2φ−(1/c^2)∂^2φ/∂t^2=0     (19.6)


   ∇^2A~−(1/c^2)∂^2A~/∂t^2=0    (19.7)


 自由空間ではスカラーポテンシャルφもベクトルポテンシャルA~のどの成分も
同じ数式をみたす。φ、Ax、Ay,Azのどれもψで代表するとする。

3次元の波動方程式

   ∇^2ψ−(1/c^2)∂^2ψ/∂t^2=0    (19.8)


ψは一般にx、y、zの関数であり、3個の座標についての変化を考えなくては
ならいから3次元である。ラプラス演算子の三つの項を書き下ろすと

   ∂^2ψ/∂x^2+∂^2ψ/∂y^2+∂^2ψ/∂z^2

      −(1/c^2)∂^2ψ/∂t^2=0    (19.9)


 自由空間ではE~もB~も波動方程式をみたす。

 B~=∇~×A~なのでcurlをとればB~の微分方程式になる。ラプラス記号は
スカラー演算子なので、ラプラス演算子curl演算子とは交換できる。

   ∇~×(∇^2A~)=∇^2(∇~×A~)=∇~2B~


 同様に、curl演算子と∂/∂tも交換できる。

   ∇×(1/c~2)∂^2A~/∂t~2=(1/c^2)∂^2/∂t^2(∇~×A~)

       =(1/c^2)∂^2B~/∂t~2


 これらより、B~に対して次の微分方程式を得る。

   ∇^2B~−(1/c^2)∂^2B~/∂t^2=0     (19.10)


 従って磁場B~の成分はどれも3次元波動方程式をみたす。
 E~=−∇φ−∂A~/∂tを使うと、電場E~も自遊空間内で3次元波動方程式
みたす。

   ∇^2E~−(1/c^2)∂^2E~/∂t^2=0     (19.11)