ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

 青木智仁/Experience

EXPERIENCE

EXPERIENCE


 ADLIB 8月号で知ったのだが、ベーシスト青木智仁は、6月12日の49歳
の誕生日に急性心不全で亡くなられたそうだ。私は、ベースのテクニック
的なこととかはさっぱりわからないが、”青木智仁”という名前は、様々な
アーティストのアルバムで見ることがあるので、ベーシストとしての実力、
そして人間的にも優れた人だったんだなと思う。まだまだこれからというとき
だったと思うが、ご冥福をお祈りしたい。


 このアルバムは、実は買ったきりあまり聴いていなかった。今回改
めて聴いてみたら、とても良いアルバムだった。CDラックの肥やしに
してしまっていて、もったいないことをしていた。
 なんといっても、参加しているメンバーがすごい。浅野祥之、伊藤たけし、
勝田一樹角松敏生、近藤房ノ助、塩谷悟、沼沢尚、野呂一生村上秀一
渡辺貞夫、などなど。


 1曲目「FINGER TOUGH」、2曲目「BOTTOM LINE」は本田雅人勝田一樹
のホーンサウンドが特徴的でポジティブな曲調。「BOTTOM LINE」では、
青木智仁のベースがうねりまくる。3曲目「BUMPY STREET」ではシリアスな
曲調に変わり、本田雅人勝田一樹を従えて伊藤たけしがソロをとり、
塩谷悟のピアノソロがまたよい。
 5曲目の「SIESTA」は角松敏生の曲で、ゆったりとした曲調で、南国の
リゾートでくつろいでいるような感覚にさせてくれる。6曲目「DR.STOP」は、
フリューゲル・ホーン、サックス、トランペットなどがフューチャーされ、
ノリがよい曲。7曲目「WANDERING IN THE NIGHT」は、浅野祥之
ロックっぽいギターと、勝田一樹がリードするせいか、"DIMENSION"の曲を
想起させる。
  8曲目「DONNA LEE」は、曲の始まりはなんかカリビアン?な感じ
だが、ストレート・アヘッドなジャズといった感じ。9曲目「COME ON,
COME OVER」は、ベーシストのアルバムでは外すわけにはいかない?
ジャコ・パストリアスの曲。村上秀一、近藤房ノ助らが参加している。10曲目
「DEVOTION」は春名正治のソプラノ・サックス、渡辺香津美のアコースティック・
ギターでしっとりと静かにアルバムラストを飾る。


 一流のプレーヤーが参加しているだけあり、どの曲も完成度が高く、とても
濃密な時間が流れている気がする。これからも聴き続けたいきたいアルバム。