- 作者: ファインマン,坪井忠二
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/01/08
- メディア: 単行本
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ファインマン物理学Ⅰ 力学
第11章 ベクトル メモ11-1 物理学における対称性
・対称の定義
一つのものにある操作を施したとき、もとと全く同一にみえるならば、
そのものは対称であるという
・物理学の法則は平行移動に対して対称である
11-3 回転
・軸をどの方向に向けても、ちがいを生ずることはない・ニュートンの法則がある座標系に対して成り立つならば、他のいかなる座標系
についても成り立つ・このとは座標系の平行移動と回転について成立する
11-4 ベクトル
・ニュートンの法則以外の物理法則も、軸の平行移動と軸の回転との二つに対して
不変(対象)な性質をもつ
・スカラー:方向のない量
・ベクトル:向きをもつ量
・一つのベクトルは三つの数からなる(例えば、x、y、z)
・符号r→で三つの数x、y、zを表す
・他の座標系x’、y’、z’を表すのにも符号rを使う
・座標系を変えても、方程式のなかの文字を変えないでよい
・三つの数を、系の座標系の方向におけるベクトルの成分という
F~=r~
Fx=x、Fy=y、Fz=z
Fx'=x'、Fy'=y'、Fz'=z'
・ベクトル量を矢であらわし、それによってそれがはたらいている向きを示す
F~=kr~
・力はすべて長さによってあらわされる、線によってあらわされる
11-5 ベクトル代数
c~=a~+b~
c~=b~+a~
a~+(b~+c~)=(a~+b~)+c~
・速度はベクトル
v~=dr~/dt
v~=lim[Δt→0](Δr~/Δt)=dr~/dt
11-6 ベクトル記号によるニュートンの法則
・加速度ベクトルa~=dv~/dt=(d/dt)(dr~/dt)=d^2r~/dt^2
ax=dvx/dt=d^2x/dt^2
ay=d^2y/dt^2
az=d^2z/dt^2
ma~=F~
m(d^2r~/dt^2)=F~
11-7 ベクトルのスカラー乗積
・ある一歩r~を一つの座標系ではx、y、zであらわし、他の座標系ではx’、
y’、z’であらわすならば、距離r=|r~|はどちらでも同じでr=√(x^2+y^2+z^2)、
r’=√(x’^2+y’^2+z’^2)
・一つのベクトルを自乗すると、あらゆる軸について不変のスカラー量ができる
a~・a~=ax^2+ay^2+az^2
・a~・b~なる量を二つのベクトルa~とb~のスカラー乗積という
a~・b~=axbx+ayby+azbz
a~・(b~+c~)=a・b+a・c
a~・b~=abcos(θ)
aの長さにaの方向におけるbの成分、bcos(θ)をかけたもの
・運動エネルギーmv^2/2をベクトルで書くと
k.E.=m(v~・v~)/2=m(vx^2+vy^2+vz^2)/2
であり、エネルギーに方向はない。
・何か物が一つの場所から他の場所におしやられたとき、力のした仕事は、
力F~が距離s~だけはたらいていたときのエネルギーの変化に等しく仕事=F~・s~
・それ自身とのスカラー乗積が1に等しいベクトルを単位ベクトルという
i~・i~=1
・あるベクトルのi方向成分を求める際、a~・i~なるスカラー乗積はacos(θ)
であり、これはi~方向におけるa~の成分
・座標系x、y、zで、x方向の単位ベクトルi~、y方向の単位ベクトルj~、
z方向の単位ベクトルk~を導入すると、i~・i~=1、
i~・j~=0、j~・j~=1、
i~・k~=0、j~・k~=0、k~・k~=1
であり、どんなベクトルも次のように書ける。
a~=axi~+ayj~+azk~
・ベクトルの成分からベクトル自身へ行くことができる。