ありのままに生きる

社会不適合なぼっちおやじが、自転車、ジョギング等々に現実逃避する日々を綴っています。

サピエンス全史

ユヴァル・ノア・ハラリ 「サピエンス全史」メモ 

サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福

 

 ユヴァル・ノア・ハラリ 「サピエンス全史」メモ

第1部 認知革命

第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし

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【まとめ】
・サピエンスは種のほぼ全歴史を通じて狩猟採集民であり、現在の社会的特徴や心理的特徴の多くは、農耕以前のこの長い時代に形成された。
・古代の狩猟採集民は、知識と技能の点で歴史上最も優れ、後生の農民や牧夫、肉体労働者、事務員よりも快適で実り多い生活様式を享受していた。
アニミズムは、あらゆる場所や動植物、自然現象には意識と感情があり、人間と直接思いを通わせられるという信念をもち、人間と他の存在との間に、厳密なヒエラレルキーもない。
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・サピエンスは、種のほぼ前歴史を通じて狩猟採集民だった。
・私たちの現在の社会的特徴や心理的特徴の多くは、農耕以前のこの長い時代に形成された。
・高カロリー食品をたらふく食べるのはなぜか?
 →DNAは私たちが依然として、食物が十分でないサバンナにいると思っているから。

・認知革命以降、サピエンスには単一の生活様式はなかった。
・多様な可能性が並んだパレットからどれを選ぶかという、文化的選択しがあるだけだった。


☆原初の豊かな社会
・大多数は、数十、最大でも数百の個体から成る小さな集団で生活していた。
・生活集団の成員は、互いをごく親しく知っており、生涯を通して友人や親族に囲まれていた。
・近隣の集団どうしの関係が緊密で、単一の部族を構成し、共通の言語や神話、規範や価値観を持つこともあった。
・それぞれの集団は、ほとんどの時間を完全に別個に独立して過ごした。
・交易は貝殻、琥珀、顔料といった「高級品」に限られた。
・永続的な町や制度はなかった。
・広大な土地にまばらに分布し、全地球の人類の数は、今日のカイロの人工よりスクナかった。
・水産食物や水鳥が豊富な海沿いや川沿いに永続的な漁村を作り上げた。
・採集こそがサピエンスの主要な活動だった。
・平均的狩猟採集民は、現代人よりも直近の環境について、幅広く、深く多様な知識をもっていた。
・古代の狩猟採集民は、知識と技能の点で歴史上最も優れていた。
・後生の農民や牧夫、肉体労働者、事務員よりも快適で実り多い生活様式を享受していた。
・毎週平均の労働時間
 先進国の人 :40~45時間
 発展途上国の人:60~80時間
 カラハリ砂漠の狩猟採集民:35~45時間、狩りは3日に1日、採集は3~6時間
・狩猟採集で手に入る食物からは理想的な栄養が得られた。
・平均寿命は30~40歳(子供の死亡率が高かった)
・狩猟採集民を飢えや栄養不良から守っていたものは「食物の多様性」。
・平素から何十種類もの食べ物を口にしていた。
感染症の被害も少なかった(感染症の多くは家畜に由来するため)。


☆口を利く死者の霊
アニミズムが信じられていた。
 あらゆる場所や動植物、自然現象には意識と感情があり、人間と直接思いを通わせられるという信念。
アニミズムの信奉者は人間と他の存在との間には壁はないと信じている。
・人間と他の存在との間に、厳密なヒエラレルキーもない。
アニミズムは一つの具体的な宗教ではなく、何千という異なる宗教やカルト、信仰の総称。


・太古の霊性の具体的記述は、証拠が限られるため不確実。
・古代の狩猟採集民の宗教について、曖昧極まりない認識しかない。
・社会政治的活動も何も知らない領域。


☆平和か戦争か?
・狩猟採集民の見せる暴力の度合いは、彼らが多種多様な宗教と社会構造を示したのと同じで、さまざまだったと推測される。
・平和や平穏を享受した場所や時期もあれば、残忍な争いで引き裂かれた場所や時代もあった。


☆沈黙の帳
・古代狩猟採集民の生活の全体像を復元するのが難しいとすれば、具体的な出来事はほぼ回復不能